- 尾瀬沼ビジターセンターブログ
- 2025.06.30
2025年6月30日-尾瀬沼ビジターセンターより(山開きを控えた会津駒ヶ岳)
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尾瀬では、まだ営業を開始していない施設や閉鎖している施設があります。
尾瀬においでになる際には、2025(令和7)年シーズンについての確認をお願い致します。=============================================================
■天気:晴れ
気温:20.9℃(9時)24.8℃(昨日の最高気温)11.4℃(今日の最低気温)
ブログをご覧の皆様こんにちは。
尾瀬沼周辺の早朝はひんやりとした空気が流れ、清々しい朝となりました。日中は少しずつ気温が上がり、過ごしやすい気候となっていますが、歩くとじんわりと汗ばむので、水を飲みながら散策しましょう。
【本日の大江湿原】

今年はレンゲツツジ、ワタスゲ、コバイケイソウと、6月末に咲く花々の多くが揃い、大江湿原はとても賑やかな雰囲気に包まれています。
【一面の…】



大江湿原を見渡すと、あるところからは一面のワタスゲ、またあるところからは一面のコバイケイソウ、そしてヒオウギアヤメ。見る角度や歩く場所によって、次々と花々の世界が広がります。
さて、明日7月1日(火)は 至仏山の山開き、7月5日(土)は 会津駒ヶ岳の夏山開き、7月6日(日)は 燧ヶ岳の夏山開きと尾瀬の山々が次々と山開きを迎えます。
本日のブログでは今週末に夏山開きを迎える会津駒ヶ岳の登山道の状況について、ご紹介します。ルートは滝沢登山口~会津駒ヶ岳~中門岳となります。(写真撮影日:6月28日)
【登山道の歩き方】

滝沢登山口から駒の小屋にかけて、残雪はわずかとなっています。一部、雪解け水による流水やぬかるみが発生しています。なお、登山の際は登山道を歩きましょう。画像の✖印の箇所へ足を踏み入れてしまうと、登山道の侵食や植生の破壊につながります。すれ違いなどで他の登山者を避けるときは、少し引き返して広い場所ですれ違うなど、自然への配慮を伴った登山を心がけ下さい。
【山頂付近の様子】


まもなく迎える夏山シーズンを前にして、稜線では緑が多くなってきました。稜線上では日を遮る場所が少ないので、水分をこまめに補給し、熱中症には十分お気をつけ下さい。
【稜線の残雪状況について】

会津駒ヶ岳山頂付近には残雪が見られますが、基本的にはストックのみで登頂可能です。アイゼンを着用される場合は以下の2点にお気をつけ下さい。①日中の雪は非常に柔らかく、アイゼンの裏に雪が付着しやすくなります。雪の重みで歩きにくくなったり、アイゼンの底の雪と地面の雪とが接触すると、かえって滑りやすくなる可能性がありますので、ご注意ください。②木道の上ではアイゼンを外しましょう。木道上に穴が空き、木道の劣化が進みます。また、滑り止めの金網にアイゼンの歯がひっかかると転倒の恐れがあります。
【中門岳周辺の様子】

中門岳周辺はすっかりと雪が溶け、池塘に映りこむ青空と雲を見ながらゆっくりとした時間を過ごすことが出来ます。
【会津駒ヶ岳のお花】

①水場周辺の斜面ではシラネアオイがあちらこちらで見られます。水場の雪はすっかり融けて、冷たい清水を堪能することができます。水場は登山道中腹のベンチがある広場から少し下った場所になります。少しだけ急な道になりますので、足元に気をつけてご通行ください。②駒の小屋が近づくとノウゴウイチゴの群生が見られます。他にも、ムラサキヤシオやオオカメノキ、ショウジョウバカマなど尾瀬沼周辺で少し前に咲いていた花が多く見られました。マイヅルソウのつぼみもたくさん見られ、これからが楽しみです。③サンカヨウは山頂直下西側にある山頂を迂回する登山道で見られました。④中門岳では一株だけ、いち早く咲いたハクサンコザクラを見ることができました。例年の見頃は7月中下旬頃となります。今年もたくさんのハクサンコザクラの群生が見られると良いですね。
なお、山開きの際の催し物などについてはこちらの<第54回 会津駒ヶ岳夏山開きについて>をご覧下さい。
※尾瀬沼周辺はほぼ雪が消えましたが、燧ヶ岳などには、まだ雪が多く残っています。ご自分の歩くルートの情報を集めて、必要な装備でお越しください。
※一ノ瀬公衆トイレと三平下公衆トイレは使用可能です。どうぞ、ご利用ください。
【アクセス】
※沼山峠口
御池~沼山峠間のシャトルバスは運行中です。詳しくは、会津バスHPをご覧ください。
※大清水口
大清水~一ノ瀬間の低公害車は、6月14日(土)より運行開始しています。詳しくは、片品村HPをご確認ください。
【尾瀬保護財団では広く寄付をお願いしております】
ご寄付をいただいた方にオリジナルのバッジを差し上げています。
2025年「第二弾」は、尾瀬沼の早春シリーズです。(サンカヨウ、三本カラマツ、オコジョ、ワタスゲ)

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