- 今日の尾瀬
- 2018.09.05
2018年9月5日-尾瀬沼ビジターセンターより(台風一過、植物の実(種)の不思議)
■天気:晴れ
■気温:18.9℃(9時)21.4℃(昨日の最高気温)18.2℃(今日の最低気温)
ブログをご覧の皆様こんにちは。
昨日は夕方から夜半にかけて台風に伴う強風と大雨でした。夜明けとともに天候は回復し、時折日の差す朝を迎えました。しかし木道には、強風で折れた枝や色々な木の実が散乱していました。
【ミズナラの実(どんぐり)】ミズナラの実、通称どんぐりは1本の木から多いときは1万個もの実をつけるそうです。森の動物、特にどんぐりを好物としている熊やリス、ネズミなどは、食料となるどんぐりの実の量が多い年は子どもを増やすことができて、少ないときは増やせないそうです。つまり、どんぐりの量によって森の動物たちの生育数が調整されてしまうそうです。今年のどんぐりの実の量はどちらでしょう。
【ブナの実】ブナの実も、熊やリス、ネズミをはじめ森の動物が好物としています。どんぐりと同様に、実の多くは森の動物たちに食べられてしまいますが、食べ残しが発芽することにより子孫を残しているそうです。
【木に残ったオガラバナの実】オガラバナの実は薄い羽根のような形をしています。これは、風にのってブーメランのようにクルクルと回りながら遠くへ飛ぶための形です。たくさんついていた実は、昨日の風で飛ばされたのでしょう。
【カラマツの実】尾瀬沼ビジターセンターのまわりには針葉樹であるカラマツがあります。折れて落ちた枝には今年実った実がたくさんついています。マツ科の実は鳥の好物ですが、地面に落ちてしまうと昆虫などの餌になりそうです。
植物の実は、子孫を残すために色々な形や色をしています。水によって拡散を図るもの、風によって拡散を図るもの、他の生物によって拡散を図るものなど、その戦略によって合理的な形や色に進化してきたようです。花を楽しむとともに、花が終わった後の実(種)にも注目してみてはいかがでしょう。
さて、「入館者数4万人達成イベント」に向けて、昨日までの入館者数は36,753人です。
担当:渡邉