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  • 尾瀬沼ビジターセンターブログ
  • 2025.07.18

2025年7月18日-尾瀬沼ビジターセンターより(尾瀬、夏の山々)

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尾瀬では、まだ営業を開始していない施設や閉鎖している施設があります。
尾瀬においでになる際には、2025(令和7)年シーズンについての確認をお願い致します。=============================================================

■天気:晴れ

気温:20.9℃(9時)23.9℃(昨日の最高気温)11.1℃(今日の最低気温)

ブログをご覧の皆様こんにちは。今朝は放射冷却で11℃まで冷え込んだ尾瀬沼周辺ですが、日中になるとじりじりと暑さを感じるようになりました。大江湿原はニッコウキスゲに覆われ、すっかりと夏山シーズンの様相です。
【大江湿原とニッコウキスゲ】

大江湿原の中でも、小淵沢田代への分岐のベンチ周辺が特にニッコウキスゲが多く見られます。ベンチでゆったりと休憩しながら大江湿原の夏をご堪能ください。

さて、夏山シーズンを迎えたのは大江湿原だけではありません。尾瀬の山々は夏山シーズンを迎え、緑は一層深みを増しています。本日のブログでは、そんな燧ヶ岳と会津駒ヶ岳の様子をお送りします。

まずは燧ヶ岳の様子を御池~柴安嵓へのルートを中心にお送りします。(写真撮影日:7月16日)

【広沢田代】

広沢田代のワタスゲはピークを迎え、大杉岳(左)と会津駒ヶ岳(右)を背景にふわふわと白い綿毛が風に乗って自由気ままに舞っています。

【熊沢田代_青空と池塘】

午前中の早い時間に登ると風と波が穏やかで、池塘に映り込む青空と雲を楽しむことができます。

【熊沢田代のお花】

熊沢田代ではキンコウカの黄色い花の姿が目立ってきました。熊沢田代が一面の黄色に覆われるのはもうまもなくでしょうか。また風車のようなチングルマの果穂(綿毛)も湿原内を赤く彩っていました。その他、タテヤマリンドウの姿も数多く見られ、雪解けとともに、春から夏にかけてのお花が一斉に開花していました。

【残雪状況について】

御池からの登山道の八合目には雪渓が50m程残っています。先々週のブログ(2025年7月3日-(山開きを控えた燧ヶ岳))では200m以上残っているとご紹介しましたが、そこから考えるととても速いスピードで溶けています。融雪による流水が発生していますので、防水対策をご用意ください。下山時は少し斜度を感じますので、ストックがあると安心かもしれません。その他、燧ヶ岳では長英新道、見晴新道及び柴安嵓東斜面の雪渓も全て無くなり完全な夏道となりました。

続いて会津駒ヶ岳の様子を御池~大津又峠~駒ヶ岳山頂へのルートを中心にお送りします。(写真撮影日:7月17日)

【登山道の状況について】

大津岐峠周辺から会津駒ヶ岳を臨む

御池から大杉岳にかけては、標高差約400メートルの急坂が続きます。大杉岳を過ぎて少し進むと、ミツバオウレン、イワカガミ、タテヤマリンドウ、ゴゼンタチバナなどの花々が見られます。大杉岳から大津岐峠にかけては、基本的に緩やかな稜線歩きとなりますが、ぬかるみがある箇所もあるため、防水対策をしてお出かけください。大津岐峠から駒の小屋にかけては、一部に岩場の登り降りがあり、手袋などの装備を整え、慎重にお進みいただくことをおすすめします。

【大津又峠周辺のお花】

① クルマユリは、大江湿原で見られるコオニユリと比べると、雄しべの先端にある「やく」の色に違いがあります。コオニユリの「やく」が焦げ茶色であるのに対し、クルマユリの「やく」は橙色をしています。
② ハクサンフウロは地域によって花弁の色に濃淡がありますが、大津岐峠周辺では、比較的濃い紫色の花が多く見られました。
③ オオバギボウシは、大江湿原で見られるコバギボウシと比べると花の色がやや白っぽく、花のサイズもひとまわり大きいのが特徴です。
④ ホソバコゴメグサは、稜線上の礫地の上にたくましく生育していました。
これらの花々は、滝沢登山口からのルートではほとんど見ることができず、大津岐峠周辺に偏在しています。滝沢登山口からお越しの方は、駒の小屋から大津岐峠方面へ約15分進んだ場所で、カワゴイワ沢の大展望とともに、これらの花々をご覧いただけます。

【カワゴイワ沢の大展望】

カワゴイワ沢

御池からのルートでは、いくつもの渓谷の大展望を眺めながら歩けるのも、大きな魅力のひとつです。
稜線上には雨風や日差しを遮る場所がほとんどないため、レインウェアのほか、帽子やサングラスなどの対策装備をお忘れなくご用意ください。また、道中に水場はありませんので、飲料水を十分にご用意のうえ、登山をお楽しみください。

【すっかり顔を出した駒の大池】

駒の小屋周辺では、雪がすっかりと解け、駒の大池の姿があらわになっていました。湿原ではイワイチョウやハクサンコザクラが少しずつ姿を見せ始め、これからの見頃が楽しみです。中門岳方面には若干の残雪があるため、残雪の歩行に不安を感じる方はストックのご用意をおすすめします。

※尾瀬では、森の中と湿原で体感温度が違います。遮るものがない湿原では、晴れの日は暑く、風が吹くと寒く感じます。また、天候が変わりやすく、急に大雨が降ることもあります。帽子や日焼け止め、雨具を必ずお持ちください。

【アクセス】
※沼山峠口
 御池~沼山峠間のシャトルバスは運行中です。詳しくは、会津バスHPをご覧ください。
※大清水口
 大清水~一ノ瀬間の低公害車は運行中です。詳しくは、片品村HPをご確認ください。

【尾瀬保護財団では広く寄付をお願いしております】
ご寄付をいただいた方にオリジナルのバッジを差し上げています。
2025年「第三弾」は、尾瀬沼の夏シリーズです。(ヒツジグサ、ヤマネとニッコウキスゲ、ニッコウキスゲ、沼尻)

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