- 今日の尾瀬
- 2019.07.31
2019年7月31日-尾瀬沼ビジターセンターより(燧裏林道の静かな時間)
■天候:晴れ
■気温:21.7℃(9時) 25.6℃(昨日の最高気温)17.3℃(今日の最低気温)
ブログをご覧の皆さんこんにちは。
例年より遅めに梅雨の明けた尾瀬沼周辺では、ニッコウキスゲをはじめコオニユリ、ミズチドリ、コバギボウシ、オタカラコウなど夏の湿原を彩る花々が咲き揃いはじめています。
湿原の木道沿いでは、キリギリスの仲間がニッコウキスゲの雄しべにまとわり付くユーモラスな光景に出会えました。
今回は夏雲湧く燧ヶ岳の裾を巻く燧裏林道を歩いてきました。深い森を縫うように伸びる林道と、点在する湿原。静かな尾瀬を楽しみたい向きにはおすすめの「もうひとつの尾瀬」をご紹介します。
【上田代のキンコウカ】
上田代をはじめ、大小様々な湿原ではキンコウカが次々と咲き始めています。
【トチの葉の柔らかな透過光】
トチの葉は典型的な掌状複葉(しょうじょうふくよう)です。森へそそぐ夏の陽射ししを柔らかく透過してくれます。
【巨樹その1:クロベ】
岩を抱き込みながら育つ姿は脅威そのもの。目通りは2mを超えるほど、周囲を圧倒する存在感のクロベ。
【巨樹その2:ブナ】
ブナの森には不思議な安堵感が漂います。そんな中で凛と佇むブナには、しばし魅せられてしまいます。
【ドクベニタケのつぶやき】
森を歩いていると、キノコを見かける機会が多くなりました。そんなキノコたちに対して「食べられる、食べられない」という見方はあくまでも人間側の言い分なのかも知れません。ご覧のドクベニタケは強い辛味を持つ毒キノコとして有名ですが、キノコたち菌類は森の中では生態系の一役を担っている一員でもあるのです。
燧裏林道を歩きながら、ふと感じた静かな時間。
巨樹を育む深い森に畏敬の念を抱き、足元に見つけた小さな生命たちの躍動感と感動。喧噪を逃れ、いつもと趣を変えた尾瀬を歩いてみませんか。密かに移ろう季節の中に、新しい発見がきっと見つかるはずです。
担当:松田