- 尾瀬沼ビジターセンターブログ
- 2025.08.14
2025年8月14日-尾瀬沼ビジターセンターより(夏休みは尾瀬へ)
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尾瀬では、まだ営業を開始していない施設や閉鎖している施設があります。
尾瀬においでになる際には、2025(令和7)年シーズンについての確認をお願い致します。=============================================================
■天気:くもり時々雨
気温:19.3℃(9時)25.2℃(昨日の最高気温)14.6℃(今日の最低気温)
ブログをご覧のみなさん、こんにちは。
今日は曇り空ですが、時折陽が射すと湿原に光と影ができて緑が輝いて見えます。夏休みで、ご家族連れのお客様が多く、小さなお子さんの元気な声が聞こえてきます。
【大江湿原と三本カラマツ】

湿原を歩いて来たら、不思議に思うことがたくさんありました。今日は、夏休みのお子さんたちと大人の皆さんへクイズを出したいと思います。(答えはすぐ下にあります。)
【問題 これな~に?】
何かの実でしょうか。長い茎に緑色の花が咲く植物です。

【答え タカネアオヤギソウ】

下の方はまだ花ですが、上の方は実になってきています。花に比べてずいぶん大きくなる実にびっくりですね。タカネアオヤギソウの実とコバイケイソウの実は、よく似ています。同じシュロソウ属だからですね。
【コバイケイソウの実と花】
コバイケイソウは今、すべて実になっています。

【問題 この中にキアゲハの幼虫は何匹いる?】

キアゲハの幼虫はセリ科の植物が大好き。花も葉も実も、むしゃむしゃ食べて大きくなります。この植物はミヤマシシウドです。よく見ると、雄しべの先が食べられてなくなっている所がありますよ。
【答え 6匹】

生まれたばかりの1齢幼虫は1~2㎜の大きさですが、5齢になると50㎜まで大きくなります。こんな色をしているのは、鳥のフンに擬態しているからだと言われています。天敵の鳥やトカゲに食べられないように、ですね。5齢になると緑色にヘビの目のような模様のある派手な幼虫に変わります。そのためには、どんどん植物を食べて栄養をつけないといけませんね。頑張れ、頑張れ!
【問題 これな~に?】

ヒントは「フキのような円い葉を持つ植物」です。
【答え マルバダケブキの苞(ほう)】

マルバダケブキは、茎やつぼみが伸びる前は苞(ほう)に包まれています。大切に保護されているのですね。無事に茎が伸びてつぼみが開くと、必要のなくなった苞は枯れてしまいます。枯れる前の苞は、とがった部分の先にまた葉が付いているようなおもしろい形をしているので、よく観察してみてください。
それでは、クイズはここまでにして今咲いている珍しいお花を紹介します。
【エゾスズラン】
緑色なのでなかなか見つけにくい花ですが、よく見るとカキランと同じ形をしています。湿原から出てすぐの、公衆トイレへの道沿いにあります。

【オクトリカブト】
葉はたくさん出ているのですが、花が咲いているのはまだ一株だけでした。美しい花ですが、猛毒を持っていますのでご注意ください。

一見地味に見える湿原ですが、実はいろいろな花が咲き、そこに暮らすいろいろな生き物のドラマがあります。夏休みに、ぜひ実体験のできる尾瀬へお越しください!
※尾瀬では、森の中と湿原で体感温度が違います。遮るものがない湿原では、晴れの日は暑く、風が吹くと寒く感じます。また、天候が変わりやすく、急に大雨が降ることもあります。帽子や日焼け止め、雨具を必ずお持ちください。
◆秋の特別トークショーのお知らせ
9月14日に歩荷さんをお呼びしてのトークショーを予定しています。参加費は無料です。 詳しくは、こちら<【尾瀬沼ビジターセンターのイベント情報】(歩荷さんトークショー)>をご覧ください。
【アクセス】
※沼山峠口
御池~沼山峠間のシャトルバスは運行中です。詳しくは、会津バスHPをご覧ください。
※大清水口
大清水~一ノ瀬間の低公害車は運行中です。詳しくは、片品村HPをご確認ください。
【尾瀬保護財団では広く寄付をお願いしております】
ご寄付をいただいた方にオリジナルのバッジを差し上げています。
2025年「第四弾」は、尾瀬沼の夏シリーズです。(三本カラマツ、ハクサンコザクラ、ヤマネ、アサギマダラ)

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