- 山の鼻ビジターセンターブログ
- 2021.06.18
2021年6月18日—山の鼻ビジターセンターより(気にしてほしいけど、忘れてほしいこと)
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尾瀬への入山にあたってはこちらの注意事項をご確認ください。
尾瀬ではまだ営業を開始していない施設や閉鎖している施設があります。
お出かけの際には各施設の営業予定や閉鎖予定の確認をお願い致します。
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■ 天気:晴れ
■ 気温:23.7℃(最高気温) 10.4℃(最低気温)
ブログをご覧の皆さん、こんにちは。
さて、今回はなぞなぞのようなタイトルを付けてみました。
盛夏を前に 尾瀬を訪れるにあたって『気にしてほしいけど、忘れてほしいこと』があるのです。
湿原から臨む燧ケ岳。
池塘は、7月上旬に花期を迎えるヒツジグサの葉が増えてきました。
未の刻(午後2時)に咲くとして名付けられていますが、実際はそこまで遅くはありません。
私は、(なんだか、葉の形も羊の蹄みたいだな。)と思いました。
朝露が麗しい。
少し風が吹いたり 虫が止まったり。いろいろな起因で 寄り集まっては滴る。
難しい数式などわからなくても、水が織りなす自然の規則は こんなにもすんなりと心に馴染んでしまいます。
それぞれの営みがリンクする瞬間。
釣り鐘状の可愛い花をたくさんつける ウラジロヨウラク。
とてもおしゃれな色をしています。
漢字で書くと、裏白瓔珞。
葉っぱの裏が白っぽく、寺院や仏壇などを装飾する仏具の一種(瓔珞)の形を彷彿とさせることからその名がついています。
現在の尾瀬ヶ原は、
白いワタスゲの果穂
淡いピンクのヒメシャクナゲ
ブルーのタテヤマリンドウ
そしてオレンジのレンゲツツジに紅色のウラジロヨウラクと、本当に楽園のように色彩豊かです。
気にしてほしいけど、忘れてほしいこと。
それは『時間』です。
尾瀬は山岳地帯です。
山歩きに適している装備の準備と日程の管理は怠らずにお越し頂きたいのはもちろんなのですが、余裕のあるスケジュールを組めた場合には、時計をあまり気にしすぎずに 心の感じるまま 立ち止まってみてほしいのです。
花や生き物をよく見つめ、壮大な景色の中で大きく深呼吸をし、ついでに少し ぼんやりしてほしいのです。
…とは言いましても、目的は人それぞれ。
あくまで一つの選択肢として、【心のまま ぼんやりコース】を提案いたします。
担当:佐久間