- 山の鼻ビジターセンターブログ
- 2020.08.25
2020年8月25日ー山の鼻ビジターセンターより(ミズバショウのお話)
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尾瀬への入山にあたってはこちらの注意事項をご確認ください。
また、山の鼻ビジターセンターは基本的な感染予防対策を実施したうえで、一部開館しています。
詳細はこちらをご覧ください。
研究見本園周辺でツキノワグマの目撃が多発しているため、当面の間研究見本園への立ち入り封鎖を行っております。
研究見本園入り口に封鎖情報を掲示しておりますので、付近に立ち寄られる際はご注意ください。
なお夕方4時から翌朝7時頃まではツキノワグマの行動が活発になります。特にご注意ください。
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■ 天気:晴れ
■ 気温:29.2℃(最高気温) 12.7℃(最低気温)
皆さん、こんにちは。
ビジターセンターの窓口で、「ミズバショウはどこにありますか?」と、聞かれる事があります。皆さんが思い描いているミズバショウは、春、雪どけの頃に姿を現すミズバショウだと思います。
【春のミズバショウ】
この可憐な姿のミズバショウは、今の時期には見られませんが、ミズバショウはあります。歩いている木道のすぐ近くで見る事が出来ますが、その姿は春の頃と大きく様子が違ってきています。
【木道の間のミズバショウ】
【ミズバショウの実】
【水に溶け出した実と種子】
今の時期、ミズバショウは、白い仏炎苞はなくなり、葉は大きく成長し、実が熟しています。熟した実はゼリー状になって水の中に溶け、種子が水の流れで運ばれて行きます。
また、熟した実はツキノワグマの食料になります。ミズバショウのあるところでは、ツキノワグマの目撃情報が多くなります。
テンマ沢湿原のミズバショウは、人とツキノワグマとの接触を避けるために、刈り払いをしました。
【テンマ沢湿原のミズバショウとクマ鐘】
大きく成長した葉もだんだんと枯れてきており、これがミズバショウだと気がつかないで通り過ぎる方も多いと思います。でも、また来年花を咲かせるための準備は着々と進んでいます。来年は是非、花の時期に訪れて欲しいと思います。
今の時期の尾瀬ヶ原は、だんだんと見られる花の数が少なくなってきていますが、湿原の色が1日1日と秋の色へと変化してきています。秋へ向かって変化していく風景を楽しまれてはいかがでしょうか。
【霧が晴れるまでのひととき】
1日の気温差も大きくなり、空気も澄んできて、こんな風景に出会う事が出来るかもしれません。
担当:加藤