- 尾瀬沼ビジターセンターブログ
- 2020.07.29
2020年7月29日-尾瀬沼ビジターセンターより(大江湿原の様子)
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尾瀬への入山にあたってはこちらの注意事項をご確認ください。
また、環境省尾瀬沼ビジターセンターは、基本的な感染予防対策を実施したうえで、一部開館しています。
詳細はこちらをご覧ください。
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■天気:雨
■気温:16.7℃(9時)18.2℃(昨日の最高気温)16.4℃(今日の最低気温)
ブログをご覧の皆様こんにちは。
梅雨が長引いて、雨の多い不安定な気候が続いています。気温も例年より低いので、尾瀬入山の際の服装に気を配る必要があります。
さて、大江湿原はニッコウキスゲの見頃のピークが過ぎて、代わって夏のいろいろな花々が色とりどりに咲き出しています。
【ノアザミ】
一方で、こんなものも目につきます。
これは、先週まで大江湿原を彩ってくれたニッコウキスゲの花が終わった後の実です。夏の終わりには熟して弾け、種を残します。
初夏、ニッコウキスゲより少し早く湿原を彩ってくれたヒオウギアヤメですが、これは、そのヒオウギアヤメの実です。
ヒオウギアヤメも熟した後に弾けて、種を撒くようにして子孫を残します。
一方、こんな子孫の残し方をする植物もいます。
これは、春の湿原を彩ってくれたミズバショウのその後です。葉は30cmを超える大きさになり、その下に熟した実が水の中に横たわって種を残していました。
春と違って葉がこんなに大きくなっていることで、ミズバショウと気づかない人もいるようです。
大江湿原では、ニッコウキスゲに代わって、コオニユリ、ノアザミやオゼヌマアザミ、キンコウカ、ヤナギラン、オタカラコウ、マルバダケブキ、ツリガネニンジンなど、色々な色の花が咲き始めました。
でも、花が終わった後まで思いをもってくれる方はあまりいないのではないでしょうか。
短い花期に子孫を残そうとする花の姿や種をどのように残すのかなど、植物の一生という視点からも観察して欲しいと思います。
体調に不安がある方や、自ら安全確保を行うことが難しい方の尾瀬への入山は控えて下さい。
くれぐれも冷静な判断をお願いいたします。
担当:渡邉