- 尾瀬沼ビジターセンターブログ
- 2025.10.19
2025年10月19日-尾瀬沼ビジターセンターより(燧ヶ岳裾野に広がる紅葉の世界)
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お出かけの際には、2025年シーズンオフ関連情報 についての確認をお願いします。
【※注意】
〇この時期の朝晩は一桁の気温になることもあり、木道に霜がつくと大変滑りやすく転倒しやすい状況となります。尾瀬にお越しの際は天気予報をよく確認し、雨対策、防寒対策をし、転倒等にはご注意ください。
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■天気:曇り
気温 :10.7℃(9時)14.6℃(昨日の最高気温)6.9℃(今日の最低気温)
ブログをご覧の皆さん、こんにちは。
本日の尾瀬沼周辺は薄曇りで気温が下がりすぎることもなく、過ごしやすい朝を迎えました。日が昇ると少しずつ山霧も晴れて、燧ヶ岳が顔を覗かせてくれました。日中になると少しずつ青空も見え始め、うろこ雲と青空が見える秋らしい空模様となりました。
【本日の尾瀬沼周辺の様子】


さて先日、御池~燧裏林道~見晴~白砂峠~沼尻にかけて巡回を行ってきました。燧ヶ岳西側の裾野を巡るこちらのルートでは一面、紅葉の世界が広がっていました。本日のブログではそのときの様子をご案内します。(写真撮影日:10月17,18日)
【各地の紅葉の様子】



特に燧ヶ岳裾野の標高1400~1500m付近では、ブナやカエデ類の広葉樹も多く、鮮やかな葉っぱに囲まれてシャカシャカと落ち葉をかき分けながら森林浴を楽しむことができます。
さて、美しい紅葉の景色を作り出す森の木々にもそれぞれ個性があります。そんな木々の世界を少しだけ覗いてみましょう。
【ブナの褐葉】

燧ヶ岳周辺の紅葉の主役はなんといってもブナでしょうか。燧ヶ岳北東にはブナ平と呼ばれるブナの原生林が広がるほど、尾瀬はブナに恵まれた土地です。そんなブナの葉の色付きは時に「褐葉」と呼ばれることがあります。木々は種類や気候条件によって「紅葉」や「黄葉」など様々な色付き方をしますが、ブナの葉は緑色の色素「クロロフィル」が分解された後に褐色の色素「タンニン」が現れ褐色へと変化します。
【名は体を現す_ウリハダカエデ】

秋の紅葉の主役であるカエデは葉の形が蛙の手に似ていることが由来となってカエデと呼ばれています。その中でも樹皮(木の表面)がスイカのようにウリ科植物に似ていることから、ウリハダカエデはその名がつけられました。まさに名は体を現す木の一つです。
【イタヤカエデは難しい】

カエデには様々種類がありますが、縁の部分がギザギザとしていないものはイタヤカエデと分類することができます。しかしながらイタヤカエデの仲間は葉の表面の毛の有無や裂片の個数などでさらに細かく分類が可能で、こちらの写真はエンコウカエデの可能性が高いですが、はっきりと断言できないのがイタヤカエデの難しいところです。
【カエデに似ているけど_ハリギリ】

林内を歩いていると大きな葉っぱに出会うことがあります。葉先から葉柄(葉の柄の部分まで)が約50cmの幅の木道とほぼ同じ大きさですので、そのサイズ感が伝わるかと思います。見た目はカエデの葉に似ていますが、その正体はウコギ科のハリギリと呼ばれる樹木の葉です。若い木の枝にトゲが無数にあるためつけられた名前ですが、成熟すると幹の表面はコルク状になり柔らかい質感を持った少し優しい手触りの木になります。
【池塘と青空が作り出す景色】


最後に秋空を映す池塘の風景をお送りします。草紅葉と紅葉の季節を過ぎると尾瀬もまもなくシーズンオフとなります。交通機関や山小屋の営業状況、公衆トイレの稼働状況などの最新情報を<2025年シーズンオフ関連情報 >で確認の上、お越しください。
その他、今回の巡回ルートの登山道の情報はこちらの尾瀬情報<2025年10月17日ー燧裏林道の様子>、<2025年10月17日ー沼尻~見晴の様子>をご覧ください。
※尾瀬沼地区においてツキノワグマの目撃報告があります。大江湿原と釜ッ堀湿原にクマ鐘を設置してあります。ツキノワグマと遭遇しないように、クマ鐘を鳴らして通行する、クマ鈴を携行するなどの安全対策をお願いします。詳しくはこちらをご覧ください。
※尾瀬では、森の中と湿原で体感温度が違います。遮るものがない湿原では、風が吹くと寒く感じます。また、天候が変わりやすく、急に大雨が降ることもあります。防寒具、雨具を必ずお持ちください。
【アクセス】
※沼山峠口
御池~沼山峠間のシャトルバスは10月26日(日)をもって運行を終了します。詳しくは、会津バスHPをご覧ください。
※大清水口
大清水~一ノ瀬間の低公害車は運行中です。詳しくは、片品村HPをご確認ください。
【尾瀬保護財団では広く寄付をお願いしております】
ご寄付をいただいた方にオリジナルのバッジを差し上げています。
2025年「第五弾」は、尾瀬沼の秋シリーズです。(オヤマリンドウ、沼尻の草紅葉、ヤマネ、ヤマネと紅葉)

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