- 山の鼻ビジターセンターブログ
- 2025.09.30
2025年9月30日-山の鼻ビジターセンター(尾瀬ヶ原の様子)
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お出かけの際には、2025年シーズンオフ関連情報 についての確認をお願いします。
【注意】
〇この時期の朝晩は一桁の気温になることもあり、木道に霜がつくと大変滑りやすく転倒しやすい状況となります。尾瀬にお越しの際は天気予報をよく確認し、雨対策、防寒対策をし、転倒等にはご注意ください。
〇鳩待峠~山ノ鼻間でツキノワグマの目撃情報が増えています。遭遇した場合は、速やかにその場を立ち去るようにし、観察する写真を撮るなどの行為はおやめください(人馴れ等の原因となります)。
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■天気:曇り
気温:19.9℃(最高気温)計測不能(最低気温)
ブログをご覧の皆様、こんにちは。尾瀬ヶ原の様子をお伝えします。
昨日の尾瀬ヶ原は、雨が降ったかと思えば強い日差しが照りつけ、風も強く吹き荒れる、目まぐるしい天気の一日でした。
【秋の訪れ】


雲の切れ間から差し込む光が、東電下の大堀橋からヨッピ吊橋へと続く湿原を照らし出し、黄金色に染まったキンコウカの向こうでは、水面がまばゆい光を放ち始めました。
竜宮尻付近では、風に揺れるススキの穂の合間から、奥に広がる青い空と景鶴山の山並みが印象的でした。
【木道脇の彩り】


木道の傍らでは、青紫色のエゾリンドウが可憐に咲いていました。ピンク色の愛らしいエゾリンドウも見られましたよ。
【黄金色の輝き】



秋の尾瀬ヶ原は、一面が黄金色の絨毯に染まり、草もみじが光を受けてきらめきます。澄んだ青空や点在する池塘との美しい対比を楽しみながら、見渡す限りの壮大な景色の中、木道をたどり、静かに時間が流れていきました。
【真紅に染まる】



真紅に染まったツタウルシとヤマウルシが林を彩り、木道の向こうには、どこまでも広がる青空と雄大な燧ヶ岳が広がっていました。
【ヤマドリゼンマイの黄葉】



尾瀬ヶ原のあちこちで、ヤマドリゼンマイの葉が鮮やかな琥珀色に染まり、秋の風情を感じさせます。
ヤマドリゼンマイは、土が堆積し、栄養分が増加した湿原でよく生育するそうです。名前の由来としては、ヤマドリが住む場所に生えているという説と、形状がヤマドリに似ているという説があります。
【出会った植物】




実りの秋へと季節は移りつつありますが、あちこちでウメバチソウの白い花が名残惜しむかのように咲いていました。オクトリカブトも、美しく深みのある青紫色の花を咲かせていました。
竜宮付近では、葉が色づき真っ赤な実をつけたミズオトギリが目を楽しませてくれました。さらに、赤田代・東電小屋分岐付近では、緑のミズゴケに鮮やかなツルコケモモの赤い実が散りばめられ、自然の美しさを感じることができました。
【出会った生き物】



東電小屋から東電尾瀬橋間の湿原では、雨に打たれながらもオゼヌマアザミの蜜を吸い続けるヒョウモンチョウの姿が見られました。
竜宮尻付近の穏やかな川面にはアブラハヤが悠々と泳ぎ、ヨッピ吊橋付近の木道では、3cmほどのアカハライモリの幼体が愛らしく歩く姿が見られました。
秋分を迎え、尾瀬はすっかり秋の装いとなりました。静かな木道を歩きながら、移りゆく自然の美しさを体感しに、ぜひ尾瀬へお越しくださいね。
尾瀬は山岳地帯です。天気の急変に備えてレインウェアを必ず持参し、気温に合わせて服装を調節できるようにしましょう。また、しっかりとした計画のもと、早めの行動を心がけてください。
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○八木沢道は八木沢橋の破損により当面の間通行できませんので、ご注意ください。詳細につきましては、【8/1更新】尾瀬ケ原(竜宮・見晴地区)から富士見峠の通行止めについてをご参照ください。
○至仏山開山しています。ルールやマナーを守って安全にお楽しみください。
・山ノ鼻から至仏山山頂に続く東面登山道は「上り専用」です。
・至仏山にはトイレがありませんので、携帯トイレをご準備ください。
☆公衆トイレのご協力金としていただいているチップに、PayPay(電子決済)が使えます。
どうぞご利用ください。
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【尾瀬保護財団では広く寄付をお願いしております】
山の鼻ビジターセンター窓口にて、ご寄付をしていただいた方にオリジナルのバッジ・マグネットを差し上げています。
2025年「第五弾」は「秋の尾瀬と」です。

尾瀬山の鼻ビジターセンター 川畑











