- 尾瀬沼ビジターセンターブログ
- 2025.08.17
2025年8月17日-尾瀬沼ビジターセンターより(秋の気配)
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尾瀬では、まだ営業を開始していない施設や閉鎖している施設があります。
尾瀬においでになる際には、2025(令和7)年シーズンについての確認をお願い致します。=============================================================
■天気:晴れ
気温 :20.2℃(9時)22.7℃(昨日の最高気温)16.0℃(今日の最低気温)
ブログをご覧のみなさん、こんにちは。
お盆休みの最終日は、良いお天気となりました。日の出の時間帯は白い霧で覆われていた燧ヶ岳も、朝日とともにはっきりと姿を現しました。
【燧ヶ岳と尾瀬沼】

【景鶴山と尾瀬沼】

釜ッ堀湿原から望む景鶴山も、特徴ある山の形を見せています。
釜ッ堀湿原を歩いていると、オオシラビソの木の根元に青い実を見つけました。ツバメオモトです。6月頃白い清楚な花をつけていましたが、実は花とは全く違う、深い青色でした。
【ツバメオモトの実】

ビジターセンター周辺では、ヤナギランが見頃を迎えています。ヤナギランは下から上に向かって咲き進んでいきます。
【ヤナギラン】

そして、おもしろいことに雄の時期と雌の時期があります。
下の写真の左は雄の時期の花。雄しべから花粉を出します。花粉を出し切ると、雌しべが伸びてきて先が4つに割れます。下の写真の右は雌の時期です。雌しべに他の花の花粉が付いて受粉します。
なぜこんな仕組みなのでしょうか。
【左 雄性期】 【右 雌性期】

優秀な種を残すためにはなるべく自分から遠い遺伝子と交配した方がよいからです。自分の花粉で受粉するよりも、他の花の花粉で受粉した方がよいのです。だから、花の咲き進むのも一斉ではなく下から順なのですね。下の花の雌しべが成熟する頃に、上の花の雄しべが花粉を出す仕組みです。自然ってすごいですね。
【ゴマナ】

大江川のほとりに、ゴマナが咲いていました。名に「ナ(菜)」とつく植物は食べられる、と聞いたことがあります。「ゴマナ」は葉がゴマの葉に似ていて、若葉が食べられることから付いた名なのでしょう。
【秋の気配】

まだまだ暑く感じる日がある尾瀬ですが、朝晩は羽織る物が欲しいくらいの気温になっています。
湿原には、ミズギクの黄色とサワギキョウの紫色、イワショウブの白が目立ちます。これからまだまだ秋の花が楽しめますが、風に吹かれるカヤやスゲ類を見ているとちょっと寂しい気がします。
※尾瀬沼地区においてツキノワグマの目撃報告があります。大江湿原と釜ッ堀湿原にクマ鐘を設置してあります。ツキノワグマと接触しないように、クマ鐘を鳴らして通行するとかクマ鈴を携行するなどの安全対策をお願いします。詳しくはこちらをご覧ください。
※尾瀬では、森の中と湿原で体感温度が違います。遮るものがない湿原では、晴れの日は暑く、風が吹くと寒く感じます。また、天候が変わりやすく、急に大雨が降ることもあります。帽子や日焼け止め、雨具を必ずお持ちください。
◆秋の特別トークショーのお知らせ
9月14日に歩荷さんをお呼びしてのトークショーを予定しています。参加費は無料です。 詳しくは、こちら<【尾瀬沼ビジターセンターのイベント情報】(歩荷さんトークショー)>をご覧ください。
【アクセス】
※沼山峠口
御池~沼山峠間のシャトルバスは運行中です。詳しくは、会津バスHPをご覧ください。
※大清水口
大清水~一ノ瀬間の低公害車は運行中です。詳しくは、片品村HPをご確認ください。
【尾瀬保護財団では広く寄付をお願いしております】
ご寄付をいただいた方にオリジナルのバッジを差し上げています。
2025年「第四弾」は、尾瀬沼の夏シリーズです。(三本カラマツ、ハクサンコザクラ、ヤマネ、アサギマダラ)

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