- 尾瀬沼ビジターセンターブログ
- 2025.08.15
2025年8月15日-尾瀬沼ビジターセンターより(尾瀬沼の野鳥たち)
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尾瀬では、まだ営業を開始していない施設や閉鎖している施設があります。
尾瀬においでになる際には、2025(令和7)年シーズンについての確認をお願い致します。=============================================================
■天気:晴れのち曇り
気温:18.7℃(9時)23.4℃(昨日の最高気温)14.4℃(今日の最低気温)
ブログをご覧のみなさん、こんにちは。
今朝は清々しい青空が広がり、緑の湿原の上に白い雲が浮かぶ、夏の尾瀬らしい景色が広がっていました。
【大江湿原の様子】

夏色の尾瀬沼ではたくさんの野鳥の鳴き声が聞こえてきます。本日のブログでは尾瀬沼ビジターセンター周辺で出会った野鳥達をご紹介します。
【オオバンの親子】


オオバンの幼鳥は額の白い親鳥に比べて、ぎょっとするくらい真っ赤な顔をしています。親鳥から水草の種をもらいながら、後ろをついて泳ぐ姿が見られました。
【カルガモの親子】

オオバンに比べて少し大きな幼鳥を連れたカルガモの親子にも出会いました。幼鳥たちは体が大きくなったためか、みんなでべったり集まって泳ぐということはなく、少しだけ親鳥から離れて思い思いに漂っていました。
【カワウのひなたぼっこ】

尾瀬沼では、水面に浮かぶ倒木や岩の上で日向ぼっこをしているカワウの姿をよく見かけます。同じ水鳥であるカモの仲間には、尾の付け根にある「尾脂腺(びしせん)」から脂を分泌し、それをくちばしで羽に塗って防水性を保つ習性があります。
一方、カワウにも尾脂腺はありますが、それほど発達しておらず、羽が濡れやすいのが特徴です。水中に潜って魚を捕るため、羽が頻繁に濡れてしまい、濡れたままだと飛びづらくなります。そのため、狩りのあとは翼を広げて日光を浴び、羽を乾かす姿がよく見られるのです。
【毛づくろいをするマガモ】

こちらは、マガモが尾脂腺から出た脂をくちばしでとり、羽に塗り広げている様子です。こうした羽づくろいによって羽毛の防水性が保たれ、冷たい水の中でも体温を維持することができます。
【屋根上での集会】

さて、尾瀬沼周辺で見られるのは水鳥だけではありません。山小屋の屋根の上では羽虫を求めて小鳥たちが歩き回る姿をよく見かけます。ハクセキレイはその代表格です。

こちらは、セキレイに近い仲間にあたるビンズイ。足さばきや歩き方がセキレイによく似ています。
ところで、野鳥の種類によって歩き方が異なることをご存じでしょうか?
写真のビンズイのように、片足ずつ交互に出して歩くスタイルは「ウォーキング」と呼ばれ、セキレイやハト、カモなどもこの歩き方をします。これに対して、スズメのような小鳥は、両足をそろえてピョンピョン跳ねる「ホッピング」という移動方法をとります。さらに、カラスのように場面によってウォーキングとホッピングの両方を使い分ける鳥もいます。鳥ごとに異なる歩き方を知っておくと、野鳥観察の際に種類を見分けるヒントにもなります。
一時間程、尾瀬沼ビジターセンター周辺を散策しただけでこれだけの野鳥達の姿を見ることができました。静かな森林に囲まれた尾瀬沼は人間だけではなく、野鳥達にとっても魅力的な場所なのでしょう。この野鳥達にとって居心地の良い尾瀬沼をいつまでも守っていきたいものですね。
※尾瀬では、森の中と湿原で体感温度が違います。遮るものがない湿原では、晴れの日は暑く、風が吹くと寒く感じます。また、天候が変わりやすく、急に大雨が降ることもあります。帽子や日焼け止め、雨具を必ずお持ちください。
◆秋の特別トークショーのお知らせ
9月14日に歩荷さんをお呼びしてのトークショーを予定しています。参加費は無料です。 詳しくは、こちら<【尾瀬沼ビジターセンターのイベント情報】(歩荷さんトークショー)>をご覧ください。
【アクセス】
※沼山峠口
御池~沼山峠間のシャトルバスは運行中です。詳しくは、会津バスHPをご覧ください。
※大清水口
大清水~一ノ瀬間の低公害車は運行中です。詳しくは、片品村HPをご確認ください。
【尾瀬保護財団では広く寄付をお願いしております】
ご寄付をいただいた方にオリジナルのバッジを差し上げています。
2025年「第四弾」は、尾瀬沼の夏シリーズです。(三本カラマツ、ハクサンコザクラ、ヤマネ、アサギマダラ)

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