- 尾瀬沼ビジターセンターブログ
- 2025.07.12
2025年7月12日-尾瀬沼ビジターセンターより(夏草薫る大江湿原)
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尾瀬では、まだ営業を開始していない施設や閉鎖している施設があります。
尾瀬においでになる際には、2025(令和7)年シーズンについての確認をお願い致します。=============================================================
■天気:晴れ
気温:18.0℃(9時)22.4℃(昨日の最高気温)13.9℃(今日の最低気温)
こんにちは♪
当ブログをご覧いただき、ありがとうございます。
朝から爽やかな涼しい風がそよぎ、優しく花々を揺らしています。
それでも日差しは強く、歩いているだけで汗ばむ陽気。夜は肌寒いくらいの空気。
尾瀬も夏に入ったのかな、と感じる今日です。
そんな尾瀬沼は、現在たくさんのお花が咲き乱れています。
【大江湿原】

お花のリレーという例えを私どもはよく使いますが、今はまるでお花たちが一斉に手をとって走り出しているかのように、夏のお花が咲き出しています。雨上がりの晴れた空の下、草花は上へ上へとその姿を伸ばし、湿原の中で所狭しと花を咲かせています。
【青空の下のニッコウキスゲ】

その湿原の中で特に存在感を際立たせているのがニッコウキスゲではないでしょうか。鮮やかな橙黄色の大きな花弁をいっぱいに開き、多くの人に楽しんでもらおうと目立たせているようです。
【ツルコケモモ】

対してこちらは、濕原の中で地面に這うように、あるいは木道脇にひっそりと咲くツルコケモモの花です。その名のとおりツル性で低いところに広がるためあまり目立たないお花ですが、淡い桃色で特徴的なフォルムはとても可憐です。
【風にたなびくワタスゲの果穂】

大江湿原を白く彩ったワタスゲの果穂は、徐々に数を減らしつつあります。木道を歩くと、まるでケセランパサランが飛んでいるかのように綿毛が飛んでいる様子が見られます。この種が一つでも多く根付いて、また濕原を白く染めてくれるよう願います。
【ヤマオダマキ】

こちらは当ビジターセンター裏に咲いています。赤紫色のような花に見える部分は萼片で、とてもシックで優美な姿をしています。
【オオレイジンソウ】

まだ蕾の状態のオオレイジンソウです。このお花は花期が短いことと、森林内の水気が多い場所で咲き、目立たないため見逃されがちです。トリカブトの仲間で猛毒ですので、見かけても触れたりしないようお気をつけください。
なおこの写真は、当ビジターセンターのすぐ近くで咲いていたものを撮影しました。
【まだ小さいヤブキリ】

ヤブキリが徐々に姿を現してきました。まだ小さい個体ばかりですが、もう少しすると成虫になると思われます。8月には夕方以降にあちこちで鳴き声が聞こえることでしょう。
【尾瀬沼公衆トイレに姿を現したモリアオガエル】

昨日、尾瀬沼公衆トイレにモリアオガエルがいました。コロロロ・・・と可愛い声を出すこのカエルの姿を見ることは意外と少ないですが、エサを求めて夜でも照明が付いている公衆トイレにやってくることがあります。もし見かけることがあっても、そのままそっとしてあげてください。
尾瀬沼では様々なお花が見頃を迎えています。これから多くのお客様が来ることが予想されますが、お越しになる際には十分な準備と情報収集の上お越しください。また、山の天気は急変しやすく、特に午後は注意が必要です。雨具の準備をお忘れ無いようにお願いします。
※尾瀬では、森の中と湿原で体感温度が違います。遮るものがない湿原では、晴れの日は暑く、風が吹くと寒く感じます。また、天候が変わりやすく、急に大雨が降ることもあります。帽子や日焼け止め、雨具を必ずお持ちください。
【アクセス】
※沼山峠口
御池~沼山峠間のシャトルバスは運行中です。詳しくは、会津バスHPをご覧ください。
※大清水口
大清水~一ノ瀬間の低公害車は、6月14日(土)より運行開始しています。詳しくは、片品村HPをご確認ください。
【尾瀬保護財団では広く寄付をお願いしております】
ご寄付をいただいた方にオリジナルのバッジを差し上げています。
2025年「第三弾」は、尾瀬沼の夏シリーズです。(ヒツジグサ、ヤマネとニッコウキスゲ、ニッコウキスゲ、沼尻)

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