- 山の鼻ビジターセンターブログ
- 2022.08.13
2022年8月13日ー山の鼻ビジターセンターより(湿原の林)
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尾瀬への入山にあたっては「安全登山のススメ」をご確認ください。
2022年(令和4年)シーズンの各施設の営業予定についてはこちらのページをご参照ください。
一ノ瀬公衆トイレが使用できなくなっています。
(詳しくはこちらのページをご参照ください。)
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■ 天気:曇り
■ 気温:22.0℃(最高気温) 17.0℃(最低気温)
尾瀬ヶ原を歩いていると、緑のベルトのような林を横切ることがあります。林の中には川が流れており、このような河川の流れに沿って成立する森林を「拠水林(きょすいりん)」と呼びます。
【尾瀬ヶ原の拠水林】
貧栄養で強酸性の泥炭湿原内では樹木は生育できません。河川によって周辺山地から有機物や土壌が運ばれ、自然堤防がつくられ、そこに木が育ちます。
第三次総合学術調査(H6~8年)によれば、尾瀬ヶ原の拠水林は成立している場所によって樹種構成や群落構造に違いがみられるそうです。
【シラカンバ林(ヨッピ川沿い)】
【ダケカンバ林(六兵衛堀沿い)】
【アオモリトドマツ林(燧ヶ岳麓)】
【ハルニレとヤチダモ林(東電下の大堀川橋付近)】
【ハルニレとヤチダモ林(沼尻川沿い)】
拠水林内ではジャコウソウが見られます。
【ジャコウソウ】
下ノ大堀川のように拠水林を伴わない川もあります。水源が湿原の中か湿原近くの森林の涌水にあって、十分な量の土砂を運搬できなかったためと考えられています。
【拠水林のない下ノ大堀川】
いま尾瀬ヶ原ではこんな植物が見られます。
【オオカメノキの実、ハンゴンソウ、サケバサワヒヨドリ、ミズオトギリ】
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※ツキノワグマの目撃が頻発しているため、入山者の安全対策として植物研究見本園を閉鎖しています。
(詳しくはこちらのページをご参照ください。)
※また同じ理由により、7月23日から安全が確認できるまで当分の間、山ノ鼻キャンプ場が閉鎖されました。
お問い合わせはこちらからお願いいたします。
尾瀬山の鼻ビジターセンター 田原