- 山の鼻ビジターセンターブログ
- 2021.10.25
2021年10月25日—山の鼻ビジターセンターより(”冬のはじまりが見たくて”)
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尾瀬への入山にあたってはこちらの注意事項をご確認ください。
2021年(令和3年)シーズンの各施設の営業終了・閉鎖予定について随時更新しておりますのでこちらのページでご確認ください。
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■ 天気:曇り
■ 気温:8.0℃(最高気温) -3.4℃(最低気温)
ブログをご覧の皆さん、こんにちは。
初雪を観測してから数日。
冷たい風に促されるように粛々と進む樹々の落葉が、シーズンの終わりを静かに物語っています。
さて、本格的な冬の訪れを前にしてもなお 尾瀬ヶ原は心をくすぐる瞬間や思わず顔が綻ぶ命の存在で満ちています。
ほとんど落葉が済んだ樹を見て思うことは、枝の広がり方の美しさです。
じっと見つめていると、私たちの体の隅々まで血を巡らせている毛細血管に似ているなと感じました。
リュウキンカは秋以降になって、狂い咲きしている花を何度か見かけました。
左斜め上に、もう一つ膨らんでいる蕾があります。
写真のほぼ中央、おわかり頂けますか?
2mmくらいのヒメシャクナゲのお花です。
この時期になってひっそり咲く花を見つけると、(冬のはじまりを見てみたくて、長い間待っていたのかなぁ。)とぼんやり思います。
風景の中に見られる色が限られてくる季節。
それもまた良いのですが 黄色や淡い桃色と出会えるのはやはり嬉しいです。
10月21日(木)AM7:05撮影。
4日前、雪がしっかり降った朝。完全に冬景色でした。
本日10月25日(月)AM9:12撮影。
今期一番の冷え込みとなった今朝は最低気温-3.4℃。
霜が降り、氷が張っていました。
燧ヶ岳をズームアップした一枚。
五つの峰を持つ山容が、冬の装いに変わりはじめ より厳かな雰囲気を纏いました。
そして至仏山です。
雪山のリフレクションは本当に素敵です。
池塘をよく観察し色々なアングルを試しながら、ぜひとっておきの一枚を撮影してください。
これから長い冬の眠りにつく尾瀬。
静けさが引き立てる今だけの美しさを探してみてくださいね。
担当:佐久間