- 尾瀬沼ビジターセンターブログ
- 2021.08.29
2021年8月29日-尾瀬沼ビジターセンターより(この実 何の実 気になる実)
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尾瀬への入山にあたってはこちらの注意事項をご確認ください。
また、環境省尾瀬沼ビジターセンターは、基本的な感染予防対策を実施したうえで、一部開館しています。
詳細はこちらをご覧ください。
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■天気:晴れ後曇り
■気温:18.3℃(9時)25.7℃(昨日の最高気温)16.4℃(今日の最低気温)
ブログをご覧の皆様こんにちは。
8月も終わりに近づいてきた今日、雲が少し多いものの天候は晴れています。
残念ながら燧ヶ岳の頂は雲の中でした。
夏の間咲いていた花のその後の姿を探して、大江湿原を少し歩いてみました。
題して「この実 何の実?」
これはミズバショウの実です。
熟した実はゼリーのように溶け、水の中へ種を拡散して子孫を残します。
これはニッコウキスゲの実です。
熟した実の先端が割れると、種が外へ落ちて子孫を残します。
来年もたくさんの花を咲かせてほしいですね。
これはオゼヌマアザミの綿毛です。
綿毛のついている小さな花の種は、一つ一つ綿毛とともに風にのって飛んでいきます。
水や風の力を借りて種を広く拡散して子孫を残す植物があれば、その場ではじけて自分の周りに子孫を残す植物もあります。
また、他の生き物の手を借りて種を運んでもらう植物もいます。
植物には赤い実をつけるものが多いようです。
これは鳥や動物たちに好んで食べてもらって種を広く拡散させる、植物の戦略なのです。
マイズルソウの実も熟すと真っ赤なルビー色になります。
赤い実をつけて他の鳥や動物などに食べてもらうことによって、離れたところにも子孫を広げることができます。
このようにみてくると、
ニッコウキスゲのように自分の回りに種を落とすのは他にどんな花があるのかな、
また、綿毛になって種を飛ばす花は他にないかな、
赤い実をつける花は何かな、
など、気になる実を探しながら湿原を歩くと時間を忘れて楽しめます。
今だけの楽しみを味わいにおいでになりませんか。
最後に、体調に不安がある方や、自ら安全確保を行うことが難しい方の尾瀬への入山は控えてください。
くれぐれも冷静な判断をお願いいたします。
尾瀬沼ビジターセンター