- 山の鼻ビジターセンターブログ
- 2020.08.24
2020年8月24日ー山の鼻ビジターセンターより(ビジター昆虫記)
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尾瀬への入山にあたってはこちらの注意事項をご確認ください。
また、山の鼻ビジターセンターは基本的な感染予防対策を実施したうえで、一部開館しています。
詳細はこちらをご覧ください。
研究見本園周辺でツキノワグマの目撃が多発しているため、当面の間研究見本園への立ち入り封鎖を行っております。
研究見本園入り口に封鎖情報を掲示しておりますので、付近に立ち寄られる際はご注意ください。
なお夕方4時から翌朝7時頃まではツキノワグマの行動が活発になります。特にご注意ください。
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■ 天気:曇り時々雨
■ 気温:28.3℃(最高気温) 13.0℃(最低気温)
今日の山ノ鼻は朝が快晴でしたが、午後になるにつれて雲が増えてきてにわか雨が何度か降っております。
変わりやすい秋の空になってきましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
さて山の鼻ビジターセンターへは、尾瀬ヶ原や周辺の情報収集等で毎日多くの方に訪れていただいておりますが、
先日は午前中に昆虫のお客様が2組訪れておりました。
レクチャールームで何やらブンブンと音がするので、蜂かアブかなと思い確認してみると、
エゾトンボが窓のフレームに頭を突っ込んでいました。その様子からちょっとパニックになっているようでした。
エゾトンボは美しいメタリックグリーンが特徴の大型トンボですが、交尾器とよばれる腹部の先端にある部分を見ないと、ほとんどの場合種類がわかりません。尾瀬にあって、交尾器が撮影しやすい体勢でいるトンボはとても珍しいこともありさっそく写してみました。その結果、産卵弁があるためメスのトンボでその形が幕状であることからタカネトンボであることがわかりました。
撮影後、体勢を整えてやるとしばらくは動きませんでしたが、その後ゆっくりと飛翔し外に出ていきました。
産卵弁から卵が見えていたので、そのせいか動きが鈍かったのかもしれません。
無事に卵を産める事を願って見送りました。
トンボを見送ってしばらく事務室におりますと、今度は室内のどこかから鈴のような心地よい音が聞こえてきます。
誰かの携帯がなっているのだろうかと思いながら、ふとファイル棚を見ると中にイブキヒメギスがいました。
涼しげな音色で落ち着ける演奏でしたが、作業中に思わぬアクシデントがあるかもしれないのでこちらの
お客様にもお帰りいただきました。今度は私でなく仲間のところで演奏していただきたいものです。
担当:高橋