ナデッ窪(信仰登山のために拓かれた登山道)

解説

 沼尻と燧ヶ岳山頂を結ぶ谷をナデッ窪といいます。

 漢字で書くと雪崩ッ窪と言われることから分かる通り、急峻な谷のために雪崩が頻発することから付けられた名前です。

 雪崩のすごさを物語るように、登山道には大きな樹木が生長できず、大きな岩がごろごろとしています。

 燧ヶ岳に5本ある登山道のなかでも最も歴史が古く、かつては信仰登山の道として利用されていました。

■沼尻から見上げたナデッ窪。残雪期の通行には十分注意しよう

 登山道の岩陰には緑色の光を輝かせるヒカリゴケが生育しています。

 この光は原糸体の細胞が光を反射しているもので、自ら発光しているのではありません。

 射し込んでいる太陽光を完全に遮ってしまうと、光らないのでそっとのぞいてみましょう。

■ナデッ窪登山道の途中で見られるヒカリゴケ