あこがれのお花畑(厳しい環境で生きる戦略 - 高山植物)

解説

  高山植物と聞いて思い浮かぶのは、山で群生しているお花畑ではないでしょうか。

 鮮やかな花色が多い高山植物のお花畑は、まさに山上の楽園とも言える風景で、登山者であれば誰しもがあこがれる所です。

 しかしこの花色は、雪のないわずかな期間に開花し、種をつけなくてはいけないために一斉に開花し、短期間で花粉を運んでくれる昆虫をたくさん集めるために、大きくて目立つ、美しい花をつけるためと考えられています。

 また、昼夜の激しい寒暖差や強風、強い日射し、積雪などから身を守るため、茎葉や花を毛で覆って外部からの刺激を和らげているというのも特徴の一つです。

 厳しい環境の中で育つこれらの高山植物は、水分や土壌の変化に大変敏感です。踏み付けによって生育地を傷つけないように気を付けましょう。

■エーデルワイスの仲間であるホソバヒナウスユキソウ

■残雪の横にはハクサンコザクラが咲く