葉の上にイクラ?(イクラではないのですが、これも立派な卵です - 虫こぶ)

解説

 虫こぶという聞き慣れない物体を知っていますか?

 知らない人も多いとは思いますが、尾瀬で目にしたことはあるかもしれません。

 虫こぶは虫えいとも呼ばれ、みなさんの身近な自然の中でも見つけることができます。

 尾瀬では初夏の頃、山ノ鼻周辺で虫こぶが目につき始めます。

 虫こぶの形にはいろいろなものがあり、その多くはいびつな形をしているのですが、山ノ鼻で最も見つけやすいのはミズナラの葉に乗った、イクラのような形をしたものです。

■ミズナラの葉に産み付けられたイクラのような形をした虫こぶ

 虫こぶは昆虫が植物内に産卵して、植物が変形したもので、軽く触ったくらいでは取れません。

 この虫こぶが枯れる頃になると、卵から孵った幼虫が虫こぶから出てくるのです。

 その後も虫こぶは住処になったり、食べ物になったりするので、幼虫になってからも虫こぶは重要な物といえます。

 虫こぶを産みつける昆虫と産みつけられる植物の組み合わせは決まっていて、虫こぶの種類によって葉や茎などの産みつけられる場所や、形まで決まっています。

 植物に変わったものが付いていたら、じっくり観察してみてください。