朝霧は晴天のしるし(朝霧が見せる短く幻想的な風景を見に行こう)
- 時期 : 7月~8月
- 場所 : 湿原(研究見本園、上田代)
- 観察や学習の対象 : 気象,
- 学習の目的や育てたい能力 : 概念解釈,感動,
解説
せっかく山小屋に宿泊したのに、朝早く起きてみると濃い霧が出ていて残念・・・、という経験のある方はいませんか。
しかし夏の尾瀬では「朝霧は晴天のしるし」なのです。
尾瀬ヶ原のような盆地では放射冷却が起こりやすく、日中温められた空気が夜に冷やされることで、空気中の水蒸気が水滴となって霧が発生します。
この霧は太陽が昇り、空気が暖められるにつれて消え、あとには青空が残ります。
■日の出とともに濃い霧が急速に取れ、青空が広がる
この他にも霧が関係する現象に、白い虹があります。普通の虹は七色ですが、ときおり朝霧の湿原に白い虹が架かることがあります。
虹は水滴の中で光を屈折させることで現れ、水滴の粒が大きいほど七色に分かれた鮮やかな虹になりますが、霧のような非常に細かい水滴の場合には色のない白い虹となります。
この白い虹、竜宮付近に現れることが多いようです。
もちろん、雨上がりには七色の虹も湿原を彩ります。
■「白虹」、朝霧が作り出す不思議な現象