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  • 今日の尾瀬
  • 2017.10.11

2017年10月11日-尾瀬沼ビジターセンターより(燧ケ岳登山を計画している方へ)

■ 天気:くもりのち雨
■ 気温:15.8℃(9時)15.6℃(昨日の最高気温)9.3℃(今日の最低気温)

こんにちは。
今日のブログは長くなりますが、燧ケ岳登山を計画している方に
是非見ていただきたい情報です。
燧ケ岳の見晴新道についてお伝えします。

見晴新道は平成25年の土石流のため閉鎖されていましたが、
昨シーズンに新しい登山道を切り開いて開通しました。
笹薮を切り開いて作った道なので、地面が安定しておらずぬかるみが多く
滑りやすいという情報をよく見かけることがあると思います。

今日は、10月10日の様子を紹介します。
私の主観的な表現も含まれていますので、
あくまでも1つの参考として読んでください。
参考までに写真の撮影時間を記載します。
私の歩いた記録ですので、コースタイムは人によって差があります。

ちなみに、私は、30代前半の一般的女子です。
いつも登山はコースタイムどおりのことが多いです。
上りが苦手なので今回は下り利用しました。
足元は長靴で、下りが長いと左ひざを痛くしがちなので、サポーターを装着。

燧ケ岳山頂(柴安グラ)を10:04出発。
山頂直下は大きな岩が多い。
一歩一歩慎重に足を運ぶ。
大きな岩は、一度しゃがんで手を使って下りれば大丈夫。
15分ほどいくと、岩は少し小さくなる。

10:29 

登山道の突き当たり右側に小さく見える道標が温泉小屋道(廃道)の分岐。
間違えないで左に直進する。

10:43

昔の見晴新道との分岐(山頂側)。
この先が、昨シーズンオープンした登山道。
ここからぬかるみの本番です。

足元は基本ぐちゃぐちゃ。
火山性の土壌だからだと思いますが、粘土のようです。
倒木や木の根っこも多く、お世辞にも歩きやすいとはいえません。
何組か上りの登山者とすれ違いましたが、
「いい靴履いてますね~」と言われました。
怪我のない一歩一歩が大事。

とは、言っても、前の見晴新道より明るい感じがするよな。
と思いながら歩いていると、オオシラビソの幼木地帯へ。
癒されます。

10:51

倒れた木の上に生きていました。
この木たちが地盤を強くしてくれることでしょう。
この後も幼木地帯が何回かありました。

ちょっと一呼吸で、後ろを振り返ってみると、、、

10:51

山頂が見える!
ちょっと絶景でうっとり。
山頂からの尾瀬ヶ原きれいだったな~と思い出す。

10:52

本当に危ないところにはしっかりロープが張られています。
安心。

11:05

根っこの上に足を置くと滑るので、ぬかるみに着地するように歩く。
どろんこぐちゃぐちゃでも汚れるだけで怪我はしない。
汚れることを恐れてはいけない。

11:07

途中には倒木もあります。
またいで通過。

11:18

環境省、福島県、檜枝岐村が現在地がわかるように表示しています。
写真は福島県と檜枝岐村のもの。

6合目を過ぎると、落葉広葉樹が出てくる。

12:19

この時期は赤や黄の色づきが美しい。

12:24

ここに来てこの日一番のぬかるみにはまる。

12:28 昔の見晴新道の分岐(見晴側)。

12:59

13:00

見晴方面との分岐に到着。
ここまでの所要時間おおよそ3時間。
見晴地区まではさらに10分歩きます。

今は写真のような登山道ですが、このルートはこれから時間をかけて
しっかりした登山道になっていくことが期待できます。
整備が十分でないと感じる方もいるかもしれませんが、
現在地を知らせる表示や、危険箇所のトラロープなど、
登山者の方が怪我や遭難をしないように配慮されています。

どろんこぐちゃぐちゃではあるので、
次のような方にはお勧めできないのかなと感じます。
・足元のしっかりしていない人
・体力に自信のない人
・入山時間の遅い人
・綺麗に登山したい人
・尾瀬のイメージが木道の尾瀬ヶ原のみの人
・汚れる覚悟のない人

ただ、見晴地区に宿泊をする方にとっては、位置的に考えて
見晴新道が利用しやすい登山道であると思います。
このルートを使う方は次の点に注意をすればよいと思います。
・汚れることを恐れない。洗えば落ちます。
 見晴新道を歩いた後に山小屋に宿泊する方は
 代えのズボンを持っていたほうがよいでしょう。
・一歩一歩慎重に。怪我のない一歩の積み重ねが大事。
・入山時間が遅れてしまったり、天気が悪いときは計画変更する。
 山は逃げません。怪我をしたり、遭難しては楽しい登山も台無しです。
 私の感覚では山頂を13時前には出発しないと遅すぎます。
 上りで使う場合は見晴地区を8時前に出発しないと、下山時は暗いです。

私の個人的な感想ですが、以前の見晴新道に比べて浮石が少ない分、
根っこを踏まずに慎重に足を運べば怖くないなと感じました。
また、沢沿いのルートではないため、ところどころ尾瀬ヶ原が見えました。

最近は日の入りが早くなったため、17時前から林内は暗くなり始めます。
遭難や、山小屋への到着の遅れが多くなっており、
山小屋では本当に心配してお客様を待っています。
燧ケ岳登山は想定以上に時間がかかることを頭にいれて計画をしてください。
燧ケ岳ではすでに初冠雪を迎えていますので、遭難は命にかかわります。

いつもは綺麗な尾瀬をお伝えしているのですが、
ブログを見ている皆様が必要な情報であるという考えから、
今日はこのような内容にしました。
登山者の皆様には、よい思い出を持って帰ってもらう。
怪我なく下山してもらう。それが何より全てです。

どうぞ皆様、楽しい尾瀬の思い出を持ち帰れるように安全登山の計画をお願いします。

担当:佐々木

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