- 活動報告
- 2012.08.20
「尾瀬を知る」フィールド講座 「尾瀬ヶ原アニマルウォッチング」を開催しました
実施日:平成24年8月18日~19日
第6回の「尾瀬を知る」フィールド講座は、アニマルウォッチング!
尾瀬の素晴らしい風景の中を、いったいどんな動物たちが生活しているのでしょうか?
あの森には? あの茂みには? あの川ぞいには?
この講座では、なかなか目にすることのない、尾瀬の動物たちのようすをこっそり観察しよう! というテーマで開催しました。
ちなみにメインターゲットは・・・
この時期、ミズバショウの群生地に出没するツキノワグマです!
安全第一でツアーを開催していますが、そんな動物をターゲットにしているので、講師もスタッフも
尾瀬のツキノワグマ対策員(「元」を含む)で開催しました。
1日目の午後は雷雨となり、室内での座学講座をまずは始めました。
「尾瀬で見られる哺乳類」や「アニマルトラッキング」といった、尾瀬に何度もいらした方でも目新しい話が目白押しです。
座学の後半は「ツキノワグマの食べ物しらべ」。え? どんな事するんだろ?
という疑問を持たれると思いますが、ズバリ「ウンチしらべ」です。
「食べ物しらべ」のようす。
ええ~、臭いんじゃないの? 汚いんじゃないの?
という感じで若干引き気味だった参加者も、だんだんと興味津々で前向き加減に。
何か面白い物はありましたか?
(左)興味がある参加者はさらに顕微鏡と図鑑で識別。参加者のみなさんが交代で顕微鏡をのぞき、ひとつひとつ種類を特定していました。
(右)わかった物をホワイトボードに記入。いきなり竜宮で採取したウンチには「アリ」が入っていたことが分かりました。これは参加者もスタッフも「おお~」のひと言。
(左)夕立がやんだので、夕食後にナイトハイクへ。つい先ほどまで降っていたのと、木道が濡れていて痕跡が分かりづらい状況だったので、動物たちを見つけるのは難しかったですが、ニホンジカとキツネの存在を確認しました。
(右)こちらはいきなり早朝の風景。「おはようウォーク」と名前はのんびりしていますが、実際にはツキノワグマが最も活発に行動している時間帯なので、運営スタッフはヒヤヒヤものです。
朝食後は発信器の付いているツキノワグマを追跡する体験をしてもらいました。
といっても至近距離で電波を確認できたため、参加者全員が「これはっ!?」と色めき立ちました。
みなさん全員が初めての体験でしたが、正確で効率的にこのクマを追跡していました。
しかしここで時間切れ。
本物発見には残念ながら(?)至りませんでしたが、ふだんは見ることも感じることものない尾瀬の動物たちが、少し身近になったのではないでしょうか?
参加者のみなさま、暑い中をご参加いただき、本当にありがとうございました。
次回は第7回講座「尾瀬・地学入門」です。
ハイキングブームが始まるよりも前に、尾瀬の麓には金山で栄えた時代があります。
次回の講座ではそんな金山跡をたどります。
ご参加お待ちしております!
担当:安類(あんるい)