- 尾瀬沼ビジターセンターブログ
- 2020.10.21
2020年10月21日-尾瀬沼ビジターセンターより(寒くて美しい季節)
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尾瀬への入山にあたってはこちらの注意事項をご確認ください。
また、環境省尾瀬沼ビジターセンターは、基本的な感染予防対策を実施したうえで、一部開館しています。
詳細はこちらをご覧ください。
尾瀬では今月中に営業を終了する施設や閉鎖する施設があります。お出かけの際には各施設の営業予定や閉鎖予定の確認をお願い致します。
令和2年シーズンオフの予定について
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■天気:晴れ
■気温:4.5℃(9時)10.0℃(昨日の最高気温)-2.9℃(今日の最低気温)
ブログをご覧の皆様、こんにちは。
今朝も放射冷却でとても冷え込んで、まるで雪が降ったかのように、霜で湿原は白いベールに覆われました。
日が昇るにしたがって、空も青くなり、秋晴れとなりました。
私はこの時期の尾瀬が一番好きです。一番きれいな瞬間を見せてくれる季節だと思います。
さて、昨日は御池から入って、尾瀬沼までを燧裏林道経由で巡回してきました。
天気も良く、とても気持ちの良い林道歩きとなりました。
林道と行っても、燧裏林道はほとんどが古い木道をずっと歩いて行くようなルートです。なので滑らないようにずっと足元の注意が必要で、下ばかりを見て歩いてしまうのですが、今回はそのおかげ“秋”をより深く感じることができたように思います。
夏では緑の木々が生い茂り、木陰が涼しい燧裏林道ですが、秋は色とりどりの紅葉で目を楽しませてくれます。紅葉は盛りは過ぎ、足元には延々と落ち葉の道が続きます。
【色々落ち葉➀】
ハウチワカエデ
➂のトチノキの葉は掌状複葉で、葉が写真のようにきれいにそのまま落ちているものも少しはありますが、ほとんどは葉柄から小葉がとれた状態で分かれて落ちています。それに対して、➃のホオノキは単葉なので葉柄まるごと落ちています。今までこの二つの葉を見分けるのが難しいなあと思っていましたが、今回の巡回で下ばかりを見ていたからこそ落ち葉の特徴を掴むことができました。
自然観察が好きな方はそのような楽しみ方もできると思います。
この時期の燧裏林道は登山者も大変少なく、電話も通じないエリアなので、どちらかといえば山歩きに慣れている方にオススメのルートです。
また、尾瀬は最近全国のニュースを騒がせている「ツキノワグマ」の生息する地域で、燧裏林道は人が少ない上にツキノワグマの食料であるブナやミズナラがたくさん生えているのでさらに注意です。クマ鈴を鳴らしたり、おしゃべりをしながら歩いたりして、ばったり遭遇しないようにしましょう。
天気が良く日中暑くなるかな、と思いながらダウンジャケットを着て歩いていましたが、林内は日が差し込むことが少ないので、丁度よかったです。
また、湿原に出ると、日差しが暑く感じることがありますが、風が吹くと隔たるものがないので寒く感じます。尾瀬はもう冬に入りかけていますので、防寒着を必ず携帯しましょう。
【ヘリコプター】
天気が良い日はヘリコプターも山小屋などの下山の荷物で大忙しです。もうすぐ尾瀬のシーズンも終わりです。
なお、体調に不安がある方や、自ら安全確保を行うことが難しい方の尾瀬への入山は控えて下さい。
くれぐれも冷静な判断をお願いいたします。
担当:大澤