- 尾瀬沼ビジターセンターブログ
- 2020.10.07
2020年10月7日-尾瀬沼ビジターセンターより(尾瀬沼から行く奥鬼怒温泉)
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尾瀬への入山にあたってはこちらの注意事項をご確認ください。
また、環境省尾瀬沼ビジターセンターは、基本的な感染予防対策を実施したうえで、一部開館しています。
詳細はこちらをご覧ください。
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■天気:曇り
■気温:8.1℃(9時)11.9℃(昨日の最高気温)5.8℃(今日の最低気温)
ブログをご覧の皆さんこんにちは。
10月5日~6日にかけて職員3人で奥鬼怒温泉に行ってきました。
【尾瀬沼から奥鬼怒温泉までのコース】
オレンジ色が1日目に歩いたコース。水色が2日目に歩いたコースです。
片道10時間コースなので長時間山道を歩いたことない私は少し緊張していました。
【登山道1】
赤安山から黒岩山分岐までの登山道はダケカンバが黄葉させた葉を落とし、ふかふかの登山道をつくっていました。
ただこの辺りから登山道の他にも道に見える箇所があるので、注意が必要です。
【登山道2】
黒岩山分岐を少し過ぎると、倒木が重なるように登山道を塞いでいました。
倒木を避けるように進むと、方向感覚が分からなくなってくるので地図をこまめに確認しながら進みましょう。
(私は紙地図の他に、あらかじめヤマップという登山地図アプリをダウンロードしています。)
【小松湿原の水場】
赤安清水は枯れていましたが、小松湿原の水は湧いていました。
【登山道3】
小松湿原の水場をすぎると、またすぐに倒木が現れます。
周りを見渡すとざっと100本以上は倒れていたと思われます。
写真からも分かるように、この日はガスが濃く見通しが悪い状態にありました。
道標となるピンクテープも、倒木に隠れて見つけにくい状態でした。
そこから1時間半ほど歩くと、湿原が現れました。
【鬼怒沼の湿原】
初日はガスが濃い上に風も強かったので体感温度としては、3℃程だったのではないかと思います。
写真は2日目に撮影したものです。奥に鬼怒沼山が見えました。
2000mにある湿原のまわりの木々は、少し紅葉していました。
ここから温泉までは600m程下ります。
寒かったので早く温泉に入りたい一心で足を進めました。
【登山道4】
鬼怒沼湿原から温泉までの登山道は階段や岩ごろ道でしたが、道が整備されており歩きやすかったです。
【オロオソロシ沢】
橋を渡って沢を越えると、温泉まではもう少し!
【日光澤温泉】
歩き始めてから10時間、ようやく目的地である日光澤温泉にたどり着きました。
温泉に入るためにこんなに歩いたのは初めてのことだったので、すごく達成感がありました。
温泉はとても気持ち良く、疲れが一気に癒やされました。
奥鬼怒温泉郷には、ここを含めると4つの温泉宿があります。
奥鬼怒温泉郷までは、一般車の乗り入れができないので最低でも1時間半程は歩くことになります。
(送迎バスが出ている宿もあります。)
2日目は、一度鬼怒沼湿原まで登り返してから大清水方面に向かいます。
【物見山から望む尾瀬沼】
物見山から、尾瀬沼の北岸と沼尻の湿原が見えました。
遠くに見える沼からここまで歩いてきたと思うとびっくりします。
物見山から大清水までは一気に1000m近く下る急な斜面のコースでした。
私はこの下りが膝にきました。
下り終わると林道に出てくるのでそこからは大清水に向かうのみです。
大清水休憩所が見えたときはようやく帰ってきた、という達成感でいっぱいでした。
なんとか無事に戻ってこられてよかったです。
今回のコースは一人で行くには勇気がいるコースだと思いました。
ですので登山する場合は充分な装備の上、天気のいい日を選び、
そして時間と体力に余裕を持って安全に行動しましょう。
山の深いところまで道刈り、倒木処理されていたので歩きやすく、その痕跡が道標となりました。
登山道整備されている方のありがたさを新ためて実感しました。
最後に、大江湿原の定点観測写真をご覧下さい。
なお、体調に不安がある方や、自ら安全確保を行うことが難しい方の尾瀬への入山は控えて下さい。
くれぐれも冷静な判断をお願いいたします。
担当:緒方