- 尾瀬沼ビジターセンターブログ
- 2020.08.09
2020年8月9日-尾瀬沼ビジターセンターより(花と虫の関係)
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尾瀬への入山にあたってはこちらの注意事項をご確認ください。
また、環境省尾瀬沼ビジターセンターは、基本的な感染予防対策を実施したうえで、一部開館しています。
詳細はこちらをご覧ください。
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■天気:曇り
■気温:18.8℃(9時)15.4℃(今日の最低気温) *昨日の最高気温は未測定
ブログをご覧の皆様こんにちは。
梅雨のあけた日本列島、さあ夏本番!と思っていましたが、尾瀬の夏はまだ天候不順のようです。
さて、尾瀬沼ビジターセンターでは、毎日実施している朝のミニツアーのほかに、土・日・祝日のイベントとして、午後ミニツアー、大江ミニツアーを実施しています。
参加された方と一緒に花を観賞しながら歩いていて、ふと花に集まる虫が気になり出しました。
気をつけて見ていると、チョウやハチ、アブなど、いろいろな虫たちがあちこち飛び交っています。
ノアザミの蜜を吸うアゲハチョウです。アゲハチョウの足には白い花粉がついています。
ノアザミは蜜を吸いに虫がくると、花粉を出して虫たちに受粉を助けてもらっているのです。
サワギキョウは花の奥に蜜線があり、アブはそこまで潜り込んで蜜を吸います。その時に背中が花の突起状のところを刺激して花粉を出します。花粉を出した後にめしべの柱頭が出てきて、次に飛んでくるアブがつけている花粉で受粉します。
イワショウブは茎の方を触るとベタベタしています。ノアザミの花の根元と同じで、地上から上がってくるありなどの虫が蜜を吸いに来るのを防いでいます。空からやってくる虫だけを歓迎しているようです。
コバキボウシはめしべが長く、おしべと離れています。せっかく蜜を吸いにチョウやアブが来ても、足に花粉をつけるだけで、その花粉はめしべにつきません。
どうやら、足に付いた花粉は別の花のめしべについて受粉するようです。
花にはそれぞれ受粉するための仕組みがあるようです。
このように観察していると、花の色や形、種のでき方など、いろいろ想像できて楽しくなりませんか。
最後ですがお願いです。
体調に不安がある方や、自ら安全確保を行うことが難しい方の尾瀬への入山は控えて下さい。
くれぐれも冷静な判断をお願いいたします。
担当:渡邉