秘話 その13
「猟師、画家、ガイド」※2015年4月時点の情報です
尾瀬ヶ原の東端に位置する見晴地区では発電機の低音が聞え、その音はどこか懐かしく、訪れる人を暖かく包み込むようです。そんな見晴で、訪れる登山者を暖かく迎え続けてきた桧枝岐小屋の「ひげくま」さんこと萩原英雄さんに、お話を伺いました。
桧枝岐小屋
萩原 英雄 Hagiwara Hideo
祖父は猟師、父は画家
煙管を吹かす岩雄さん
桧枝岐小屋館内に展示されている
山小屋主になった頃
萩原さんと尾瀬の関わりについて伺うと、「私は、幼いころから尾瀬、そして山小屋と関わってきました。中学生の頃には、入山者が多くなりはじめた鳩待峠から、ボッカとして卵やビールなどの物資を運んだり、山小屋でランプのホヤ掃除や油差しなどの手伝いをしていました。その後、いったん就職して山小屋に戻ってきたのが22歳の頃でした。私は長男だったから、いつかは山小屋に入るという気持ちは持っていましたが、はじめのうちは山小屋の仕事がわからなくて苦労しました。特に、ボイラーや発電機の故障は、今では自分で直すことができるような簡単な修理でも、故障の度に麓から業者を呼んでいましたので、直すのに数日かかってしまうこともありました。発電機といえば、当時の発電機は、毎朝手で稼働機を回して動かしていましたが、その回すときに鳴る独特な音がとてもいい音で印象的でしたね」山小屋主とガイド
尾瀬のガイドをする萩原さん(通称ひげくまさん)
桧枝岐小屋 データ
問い合わせ先 : 090-3405-6460
Website : 桧枝岐小屋 尾瀬国立公園 尾瀬ヶ原 見晴
喫茶「ひげくま」と併せて
暖かく登山者を迎える桧枝岐小屋