- 尾瀬沼ビジターセンターブログ
- 2024.07.24
2024年7月24日-尾瀬沼ビジターセンターより(高さ2mの巨大な花があらわる!)
============================================================
尾瀬ではまだ営業を開始していない施設や閉鎖している施設があります。現在、尾瀬沼周辺の売店は営業していない日もあります。(昼食営業は一部のみ)自動販売機もありませんので、食べ物や飲み物のご持参をおすすめします。
お出かけの際には、2024(令和6)年シーズンについての確認をお願いします。============================================================
■天気:曇り一時雨
■気温:18.5℃(9時)30.3℃(昨日の最高気温)16.1℃(今日の最低気温)
ブログをご覧の皆さま、こんにちは。
朝から曇り空の尾瀬沼です。昨日は、梅雨の中休みだったのでしょうか、日中は晴れて尾瀬沼ビジターセンターに設置してある温度計で最高気温は30.3℃を記録しました。これまで「尾瀬の夏は30℃を超えない」というのが通説でしたが、最近は通説通りにはいかないようです。久々の晴れ間に喜んでいたのもつかの間、午後からは激しい雨が打ちつけました。尾瀬は山岳地域ですので、天気が急変することがあります。天気予報が晴れだとしても、雨具や防寒具の準備をしておくと安心です。
【小淵沢田代分岐付近の様子】
大江湿原の中でもニッコウキスゲをまだまだお楽しみいただけるエリアです。木道沿いのニッコウキスゲの花数は少なくなってきましたが、遠くを見やると大江川沿いに多くのニッコウキスゲが咲いているのを確認することができました。平日にもかかわらず、多くの方がベンチ付近でニッコウキスゲやコバギボウシ、オタカラコウなどのお花の競演を楽しんでいました。
【イワショウブ】
例年8月を過ぎたころによくみられるイワショウブの花が開花していました。イワショウブの茎はネバネバしており、虫の羽などがくっついているのをみかけることがあります。
【コバギボウシ】
コバギボウシといえば紫色のイメージがありますが、色の薄いコバギボウシを見つけました。濃い色のもの、薄い色のもの、個体差があってそれぞれの美しさがあります。みんなちがって、みんないいですね。
【マルバダケブキのつぼみ】
現在、見頃を迎えているオタカラコウに似た黄色い花を、頭頂部に咲かせます。名前のとおり、葉はフキの葉に似ています。包まれていたつぼみが顔を出し始めました。開花まであともうちょっと!
さて、尾瀬に咲くお花といえば、凛とした可憐な花を想像する方が多いと思います。湿原が華やかな花々でにぎわっているなか、森林内に高さ2mにもなる巨大な花がひっそりと(?)咲いているのをご存知でしょうか。
【オオウバユリ】
ラッパ状のクリーム色の花を複数つけるユリ科の多年草です。一生に一度しか開花結実しない植物で実をつけたら一生を終えます。種子から開花までに数年かかるといわれています。
【オオウバユリの大きさを測定】
尾瀬沼ビジターセンター周辺で最も大きいオオウバユリは、高さ215㎝、茎の太さは13㎝ありました。
【オオウバユリの株】
毎年、葉をつけては地下部分(鱗茎)に養分を蓄えていき、その蓄えられた養分をつかって花を咲かせて果実をつけます。オオウバユリが咲いている場所付近を観察してみると、来年以降の開花を待っているのであろう若い株をみつけることができました。
【見上げる高さにまで成長したオオウバユリ】
オオウバユリの養分が蓄えられた鱗茎は、アイヌの人々にとってシカやサケと並ぶ貴重な食糧であり、でんぷんをとって保存食として蓄えられ、薬としても利用されていたそうです。人の生活を支え、人とともに生きてきたオオウバユリをぜひお楽しみください。
<ご注意>
◆登山道には古くなって破損した木道や階段があります。割れたり、傾いたりしていますので気をつけて歩きましょう。
◆会津沼田街道(沼山峠~七入)では倒木や橋が流されている場所がありますので、通行の際には事前に確認をお願いします。
<お知らせ>
◎三条ノ滝園地について、老朽化した展望台の改修工事が予定されています。
詳細につきましては、三条ノ滝園地通行止めのお知らせ をご参照ください。
◎富士見峠の公衆トイレは故障のためご利用できません、ご注意ください。
◎三平下の公衆トイレは修理が終わり、使えるようになりました。
<ご案内>
◆「尾瀬からのお便り」
今年も「尾瀬からのお便り」イベントを始めました。窓口でハガキ、切手等を準備しております。檜枝岐郵便局限定の尾瀬の風景印が押印された「尾瀬からお便り」を出してみてはいかがでしょうか。
◆見晴地区イベントのお知らせ
「夜のスライドショー」宿泊者向けのイベントとして夜19時からスライドショーを開催しています。参加費は無料です。
◆自然観察会「尾瀬を感じるミニツアー」
午前9時からと昼12時30分から、毎日2回開催しています。参加費は無料ですので、どうぞ、ご参加ください(雨でも開催しています)。
◆「夜のスライドショー」
金曜、土曜及び祝前日に宿泊者向けのイベントとして夜19時からスライドショーを開催しています。参加費は無料です。
※詳しくは、尾瀬沼ビジターセンターまでお問い合わせください。
電話:090-8137-6006(7:30~16:00)
【尾瀬保護財団では広く寄付をお願いしております】
ご寄付をいただいた方にオリジナルのバッジを差し上げています。
2024年「第三弾」はこれまで好評だったオコジョに加えて、尾瀬沼の盛夏シリーズです。(ツマグロヒョウモンチョウ、ヒツジグサ、ニッコウキスゲ、コオニユリ)
尾瀬沼ビジターセンター