- 山の鼻ビジターセンターブログ
- 2022.08.17
2022年8月17日ー山の鼻ビジターセンターより(尾瀬のいきもの)
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尾瀬への入山にあたっては「安全登山のススメ」をご確認ください。
2022年(令和4年)シーズンの各施設の営業予定についてはこちらのページをご参照ください。
一ノ瀬公衆トイレが使用できなくなっています。
(詳しくはこちらのページをご参照ください。)
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■ 天気:曇りのち雨
■ 気温:20.2℃(最高気温) 14.1℃(最低気温)
2022年第四弾「尾瀬のいきもの」シリーズ12種缶バッジ配布にちなんで、今回登場するいきものを紹介いたします。
【鳥類】
ノビタキはスズメくらいの大きさの野山の鳥で、春に南方から渡来して繁殖し、秋に南方へ渡去する夏鳥です。頭は黒で喉元のオレンジ色が特徴。ヒーヒョロヒョロリと澄んだ声でさえずります。
オオジシギはハトくらいの大きさの長いクチバシを持つ水辺の鳥で、ノビタキと同じ夏鳥です。飛翔中にザザザという羽音を立てて急降下し、また舞い上がるというディスプレイ行動が特徴です。ジェッ、シェッ、ズビーヤクと鳴きます。
カケスはハトくらいの大きさの野山の鳥で、一年を通して生息する留鳥です。紫がかった褐色、翼の一部に青と黒の斑模様が目立ちます。ジャージャーとうるさく鳴き、尾瀬ヶ原の拠水林で見られます。
【昆虫類】
アサギマダラは春に北上、秋に南下する渡りをするチョウとして有名です。1,000km以上の長距離移動をすることが知られていますが、理由は謎。前翅が黒に水色、後翅が茶に水色の美しい大型のチョウです。
ミヤマカラスアゲハは緑がかった黒色の大型チョウです。カラスアゲハとよく似ていますが、前後翅ともに白帯が明瞭であるところが見分けるポイントです。
オゼマイマイは淡い木褐色で濃い茶褐色の筋が何本も入っていて右巻きが特徴です。尾瀬の樹林帯や拠水林で見られます。ビジターセンターの前にもいました。
ハッチョウトンボは日本一小さなトンボで体長2cmです。雄の成虫は全身赤。ハッチョウトンボ属は世界で6種いますが、日本で見られるのはハッチョウトンボ1種のみです。
【両生類】
アカハライモリはニホンイモリの別名で、腹面が赤いことからアカハラと呼ばれる日本固有種です。尾瀬ヶ原の池溏で見られ、雨上がりの木道上に現れることもあります。頭部は扁平で目の後ろに耳腺が膨らんでいます。
【哺乳類】
テン(ホンドテン)はどう猛で肉食、動きが素早く夜行性で警戒心が強いため昼間に姿を現すのは珍しいとされています。体長50cm前後、冬は顔が白くなります。
【植物】
ナガバノモウセンゴケは葉の表面にある粘液で昆虫を捕えて溶かし消化する食虫植物で、北海道と尾瀬にしか自生しない希少種です。モウセンゴケより丈が高く長い葉をもち、やや湿ったところ~水がひたひたしているところに生えています。
オゼコウホネはネムロコウホネの変種で柱頭(花の中央)が赤く、尾瀬、月山、北海道の一部でしか見られません。
ヒツジグサは沖縄を除く日本全国に分布し、スイレンの仲間で唯一、日本原産の固有種です。その名のとおり、朝の時間帯は蕾ですが昼前後に花が開きます。
今日の尾瀬ヶ原ではオクトリカブト、チョウジギクのほか、葉が色づきはじめたヒツジグサ、花びらのようながく片が淡いピンク色を帯びたノリウツギが見られました。
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<お知らせ>
【尾瀬保護財団では広く寄付をお願いしております】
200円以上のご寄付を頂いた方に缶バッチを差し上げています。
2022年第四弾 12種の「尾瀬のいきもの」シリーズ
【配布期間:無くなり次第終了】
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※ツキノワグマの目撃が頻発しているため、入山者の安全対策として植物研究見本園を閉鎖しています。
(詳しくはこちらのページをご参照ください。)
※また同じ理由により、7月23日から安全が確認できるまで当分の間、山ノ鼻キャンプ場が閉鎖されました。
お問い合わせはこちらからお願いいたします。
尾瀬山の鼻ビジターセンター 田原