- 尾瀬沼ビジターセンターブログ
- 2022.06.26
2022年6月26日-尾瀬沼ビジターセンターより(花移ろふ大江湿原で夏涼み)
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尾瀬への入山にあたっては「安全登山のススメ」をご確認ください。
2022年(令和4年)シーズンの交通規制や各施設の営業予定についてはこちらのページをご参考ください。
【尾瀬Instagram投稿キャンペーン 写真募集中!】
2022年シーズン中に尾瀬国立公園内で撮影したお気に入りの写真をInstagramに「#尾瀬フォト2022」 とハッシュタグを付けて投稿してください。
詳しくはこちらのページをご参考ください。
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■天気:曇り時々晴れ
■気温:18.3℃(9時)25.7℃(昨日の最高気温)13.3℃(今日の最低気温)
ひねもすと日照る神の山下り 梅雨知らずと花咲き乱れて
(終日、麓の方では暑い日が続いて困っていると話に聞く。山にいた日照り神が降りて悪さをしているのだろうか。
梅雨だというのに雨は降らず様々な花が思い思いに花を咲かせているが、素直に喜べず心配だ。)
ブログをご覧の皆様、こんにちは。
昨日は40度を超える県もありましたが、尾瀬沼も25.7度と例年より早く暑い日を迎えました。
贅沢な話ではありますが尾瀬の中で生活し涼しい気温に慣れているので、
強い日差しといきなりぐっと上がった気温に滅入ってしまいました。
麓より涼しくはありますが、湿原では日差しを遮る場所があまりありませんので、
熱中症対策を忘れずに気を付けて歩きましょう。
昨日のブログでもご紹介いたしましたが、
今年は残雪が多かった為5月・6月のお花の開花が全体的に遅くなっています。
それもそうで、4月に尾瀬沼地区の除雪作業のお手伝いに来たときは
こんなにも雪が積もっておりました。
しかし、小さく愛らしい花が次々と咲き始め、
それらに合わせて様々な生き物たちも姿を現して来ております。
毎日が発見の連続で飽きません。
夏の訪れを知らせるようにカゲロウの仲間も姿を現しました。
尾瀬には豊かな水辺環境がありますので水生昆虫もたくさんいます。
「ワタスゲはどうですか?」という質問も少しずつ聞くようになってきましたので
ご紹介したいと思います。
現在、大江湿原にワタスゲの果穂がふっくらと広がり風に揺れて、とても可愛らしく見えます。
果穂の様子は例年並みで綺麗な群落がみられます。
昨年度はこの「コバイケイソウ」が大群落となってとても湿原が賑やかでしたが、
今年はお休みなのか、控えめに咲いております。
【昨年のコバイケイソウ群落-2021年6月19日大江湿原にて-】
10年、尾瀬でシーズンを通して生活しておりますが、
その年によって開花が早まったり遅くなったり、
豊作不作など例年異なるので、全く同じ年はありません。
私たちよりもっと前からいらっしゃる山小屋の方々や
ガイドの方と話していても全く同じということはないようです。
尾瀬を訪れた際はぜひ、ゆっくりと尾瀬に暮らす人々とお話をすると
普段はなかなか聞くことのできない話や見どころなどを知ることが
できると思います。
様々な技術の発展や開発により便利な生活ができるものの
自然と触れ合う機会が無くなりつつあり、
また新型コロナウィルスの流行により
人と人との繋がりが少しずつ希薄になっている
今だからこそ尾瀬に訪れてみてはいかがでしょうか。
いつの間にかに忘れてしまった大切なものが
ここには変わらずにあると思います。
それでは、明日のブログもぜひお楽しみにご覧ください!
*体調に不安のある方や、自ら安全確保を行うことが難しい方の尾瀬への入山は控えましょう。
くれぐれも慎重な判断をお願いいたします。
*燧ヶ岳ではまだ残雪がありますので、充分に注意して歩いてください。
*木道や施設を歩く際はアイゼンを取り外し、ストックにはキャップを付けましょう。
尾瀬沼ビジターセンター