- 尾瀬沼ビジターセンターブログ
- 2020.09.11
2020年9月11日-尾瀬沼ビジターセンターより(キアゲハの幼虫観察日記)
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尾瀬への入山にあたってはこちらの注意事項をご確認ください。
また、環境省尾瀬沼ビジターセンターは、基本的な感染予防対策を実施したうえで、一部開館しています。
詳細はこちらをご覧ください。
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■天気:晴れ
■気温:18.7℃(9時)21.0℃(昨日の最高気温)14.3℃(今日の最低気温)
ブログをご覧の皆さん、こんにちは。
最近尾瀬では昼間は晴れていながらも、午後には天気が崩れはじめ雷のゴロゴロとした音が聞こえてきます。
急な雨に備えて、カッパや傘を直ぐに取り出せると安心です。
さて、今日のブログの主役はこの方です。
【キアゲハの幼虫】
足がとっても可愛らしいキアゲハの幼虫です。
セリ科の植物を食べて育つようで、尾瀬沼周辺ではミヤマセンキュウやオオバセンキュウを食べていました。
その他にも、ドクゼリやノダケも好んで食べるようです。
【2齢幼虫と5齢幼虫】
蝶は、卵→幼虫→蛹→成虫の順に成長していきます。
幼虫は、脱皮を繰り返して大きくなっていきます。
写真左の個体は、おそらく2齢幼虫。右側の体が大きく模様もはっきりしている個体は5齢幼虫だと思われます。
齢は蝶の種類によって異なるようですが、キアゲハの最終齢は5齢です。
【3齢幼虫】
この個体は、まだはっきりとした緑色をしておらず体も小さいので3齢幼虫だと思われます。
【臭角】
アゲハチョウ科の幼虫は、異臭を放つ角を持っています。
普段は体内に収まっていますが、刺激を受けると威嚇するかのように「にゅ」っとその角を出します。
名前の通り、外敵から身を守るため異臭を放ちます。
幼虫はご飯をもりもり食べて、脱皮を繰り返し蛹になります。
尾瀬沼周辺では幼虫はたやすく見つけることができますが、蛹はなかなか見つけることができません。
幼虫は一体どこで蛹になるのでしょうか…
定期的に観察して、蛹を見つけたいと思います。
なお、体調に不安がある方や、自ら安全確保を行うことが難しい方の尾瀬への入山は控えて下さい。
くれぐれも冷静な判断をお願いいたします。
担当:緒方