オトシブミ(登山道に落ちている丸まった葉の中には・・・)

解説

 尾瀬には不思議なものがたくさんありますが、オトシブミもその一つではないでしょうか。

 木道を歩いていると、道の上に葉の丸まったものを見つけることがあります。

 これは自然に丸まったものではなく、「オトシブミ」という昆虫が作ったもので、葉の中には卵が産み付けられています。

■体が小さいため注意して見ないとオトシブミを見つけることは難しい

 小さな体の虫が作ったとは思えないほど精巧に丸められ、拾い上げて見るたびに驚かされます。

 作り方はオトシブミの種類によって少しずつ違いますが、丸めた葉は、卵を守り、成虫となって外へ出るまでの食べ物としての大切な役割を担っています。

 ちなみにオトシブミという名前は、江戸時代に秘密の手紙を丸め、道ばたに落として届けたという落とし文に由来しています。

■卵が産み付けられ丸められた葉。「落とし文」に似ていることから名前が付けられた