ツキノワグマ

 日本にはヒグマとツキノワグマの2種類のクマがいますが、尾瀬にはツキノワグマが生息しています。
食肉類ですが、昆虫を除いて、ヒグマがサケを捕らえて食べるといったように、生きているけものを食べたという例はほとんどありません。木の実、木の芽、タケノコ、果実が主食で、ミツバチ、アリ、カブトムシ、セミなども食べます。体長120~180cm、体高60~100cm、体重は雄で50~120kg、雌で42~70kg程度あります。
木の実を枝ごと折り取り、食べ残りの枝を尻の下に敷く習性があり、作られた鳥の巣のような木の枝の塊を熊棚といいます。冬眠前の食いだめ時期に多く作られます。
上部に穴の空いた木、岩穴、土穴、木の根間などで、木の葉やササなどを集めて寝床を作り、冬眠し、ブナの新芽が出る頃に冬眠から覚めます。
一般的には人間を恐れていて、人声や鈴音などで逃げてしまいますので、突発的に出会わなければクマの方から攻撃を仕掛けてくることはありません。