卵がカエル場所(池塘に浮かぶ白い物体は何だ? - 尾瀬の両生類)

解説

 水が豊富にある尾瀬はカエルにとって棲みやすい環境です。

 木道を歩きながら耳をすましてみると、湿原からウフフフ・・・、クククク・・・、という笑い声にも似たカエルの声が聞こえてきます。

 尾瀬に生息しているカエルはヤマアカガエル、タゴガエル、ツチガエル、モリアオガエル、アズマヒキガエル、カジカガエルの6種類です。

 雪解けが始まると、すぐに水辺でカエルの卵を見つけることができます。

 最も見つけやすいのはヤマアカガエルで、研究見本園の右手入口からすぐの水たまりでは、毎年透明の卵を見つけることができます。

 なぜこの場所に卵を産むのでしょうか? そっと水に手を入れてみましょう。

 研究見本園には至仏山からの冷たい雪解け水が流れ込みますが、この場所の水はぬるいのが分かります。

 流れが無く適度な水温のために、オタマジャクシが育つのに適した環境となっているようです。

■ヤマアカガエルの卵

モリアオガエルは水辺の樹上に白い卵塊を産みつけますが、尾瀬では池塘のまわりに樹木が少ないため、直接岸辺に産みつけることが多いようです。

■池塘のふちに産みつけられたモリアオガエルの卵塊


■池塘のモリアオガエル